自然の中で時間の流れを気にせずに過ごせる、オーストラリア風祭日の風景。
◆キャンプが気軽に楽しめる環境
オーストラリア大陸は、日本の約13倍の面積、南オーストアリア州は他の5州に囲まれた地形となるために、州をまたいでの旅が気軽にできる利点があります。しかしながら、筆者が拠点とするこのアデレードから、他州への州境までは、800km以上あるために、南オーストラリア州を車で旅するだけでも1週間以上は必要になってきます。そのため、1週間以上の連休や長期の休暇では、キャンプを楽しむ家族やカップルを多く見かけます。
特に秋から冬に向かう4月末は、週末と祭日が重なり、また学校の2週間の休みとも重なるために多くの家族が移動を始めます。自動車は、普通免許で牽引ができるために、キャンピングカーやトレーラーなどに、大荷物を載せて家族大移動、そして時には、ペットも一緒に車での旅を楽しむことになります。
◆時間にせかされない過ごし方
連休中に、もっとも家族連れで込み合うのは、ホテルではなくて、山や海に近いキャンプ場です。普段は満員ということはありませんが、この時のキャンプ場は、車がひしめき合い、遅い時間まで子供たちの声が聞こえてきます。
キャンプ場には、コテージを併設しているところも多く、一般車でもそれらの施設を利用することもできます。またキャンプ場内はかなり広いので、子供たち同士も安心して遊ぶことができます。彼らの連休は、時間と距離をおき、ゆったりと過ごす事に重点を置いているかのようです。
◆家族連れで自転車を楽しむ風景
4月は、季節が冬に向かっているということもあり、海水浴に最適とはいえず、家族連れで自転車を楽しむ姿を非常に多く見かけます。ほとんどのキャンプ場の周りは、自転車に適したロードパスが整備されているために、安心して自転車を楽しむことができるのが特徴です。
2014年は5月に、「Vero-city Global Adelaide」という自転車の大きなカンファレンスがあることから、サイクリングには、最適な季節を前にたくさんの人々が自転車への関心を示しているかのように見えた連休のようでした。
すべてのサイクリストをサポートするBike SAでは、毎年、この時期、Easter cycleという4日間の自転車イベントを開催。期間中は、様々なサイクリングプログラムが用意されており、子供から大人まで楽しめる内容で、今年もこのイベントでは、多くの家族が自転車を楽しんでいたようです。
《さくら麻美》