
卓球の「WTTファイナルズ香港2025」は14日、男子シングルスの決勝が行われ、世界ランキング5位の張本智和(トヨタ自動車)が同4位のトルルス・モーレゴード(スウェーデン)と対戦。ゲームカウント4ー2で下し、悲願の初優勝を飾った。
その裏で、中国のエースは男女ともに途中棄権した。中国メディア『捜狐』は「孫穎莎と王楚欽が棄権したばかりなのに、またも悪いニュースが到来」と題した記事を投稿。中国代表が直面する“試練”について報じた。
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■100周年の節目の年に「最初の難題」
中国は女子シングルスで世界ランク1位の孫穎莎(中国)が準決勝で同4位の蒯曼(中国)と対戦。試合途中で足首の怪我が悪化し第5ゲームまで粘ったものの棄権した。さらに男子シングルスでも4連覇を狙っていた同1位の王楚欽(中国)が準決勝前に棄権を申し出た。これにより中国の男女のエースがともに棄権する波乱の展開となった。
中国メディア『捜狐』は「今大会は喜びと悲しみが入り混じったものとなった」と回顧。女子シングルスでは同2位の王曼昱(中国)が連覇を果たすも、男子シングルスでは張本智、混合ダブルスでは林鐘勳/申裕斌(韓国)に敗れて優勝を逃したことで「輝かしい成績に影を落とした」と伝えた。
また、大会直後には2026年の卓球の年間スケジュールが発表され「中国ナショナルチームはさらに大きな試練を迎えることになった」と過密なスケジュールを報道。2026年は国際卓球連盟(ITTF)設立100周年と世界選手権誕生100周年という節目の年で、年間を通して国際試合やポイントレースが続く。同メディアは「かつてない強度」だとし、「選手の体力、コンディション管理、チームサポートに極限の試練が課される」と警戒を強めた。
その上で男女のエースの怪我に触れ、「怪我の苦しみから抜け出したばかりの主力選手たちにとって、このスケジュールは回復と準備の時間が非常に限られている」と王楚欽、孫穎莎両名のリハビリ、コンディショニング調整、再発防止を「最初の難題だ」と位置づけた。
卓球王国・中国はこの難題にどう取り組むのか。また、日本代表を含めた各国代表が「かつてない強度」の年間スケジュールに臨む来季にも期待が高まる。
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