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紀平梨花選手の逆転優勝で幕を閉じた四大陸選手権女子シングル。
◆【北京五輪/フィギュア】坂本花織、女子12年ぶりのメダルは銅 金はシェルバコワ、ワリエワは4位
三原舞依選手は3位、ショートプログラムで2位につけていた坂本花織選手は惜しくも4位という結果に終わり、大会連覇とはならなかった。
3位の三原選手と4位の坂本選手の点差はわずかに0.33ポイント。さらに2位のエリザベート・トゥルシンバエワ選手と3位の三原選手の差も0.34ポイントと、2~4位は紙一重の戦いだったことが分かる。
三原舞依と坂本花織の関係性
そんな熱い戦いを見せた三原選手と坂本選手だが、2人には特別な関係性がある。
1999年8月生まれの三原選手と、2000年4月生まれの坂本選手は学年で言えば1歳差だが、同じ「シスメックス」に所属するチームメイト。
コーチも、中野園子さんとグレアム充子さんという2人が共通して指導にあたっている、
また、インスタグラムのアカウントも「シスメックス スケートチーム | 三原舞依 & 坂本花織」という形で共同で運用されている。
四大陸選手権では表彰台をかけた戦いを繰り広げる
ショートプログラムで8位につけていた三原選手は、フリーの演技を全体の16番目(22人中)で滑走。自己最高得点となる141.97点を叩き出し、暫定でトップに立った。
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(c)Getty Images
続くカザフスタンのトゥルシンバエワ選手が総合得点で三原選手をわずかに上回り、三原選手は2位に後退。
19番滑走の紀平選手がそれをさらに上回る点数を叩き出したことにより、ショートプログラム上位3選手を残して、三原選手は表彰台ギリギリの3位につけた。
ショートプログラム3位のマライア・ベル選手、1位のブラディー・テネル選手はどちらも三原選手の得点を上回れず、残すは最終滑走の坂本選手のみに。
同じコーチに師事する2人が表彰台をかけて争うこととなった。
結果発表後のコーチの発言が話題に
坂本選手は前年覇者としてのプレッシャーからか、いつも通りの演技ができない。中盤のジャンプでミスが目立ち、本領を発揮できないまま演技を終えて、コーチの2人とともにキスクラ(*)で結果発表を待った。
点数が発表され、4位が確定した坂本選手は、悔しさからかその場で崩れ落ちる。
しかし、コーチは「舞依ちゃん残ってるやん!すごーい」と平然と言い放ったため、この2人の関係性がファンの間で話題になっている。
大好きなサカモっちゃんが泣いとる。
しかし中野コーチの言葉が容赦なくてこのコンビ好きだなあ。— Yao (@yao77) 2019年2月10日
花織ちゃんのキスクラで「あっ、まいちゃん乗ってるすごーい」って冷静に言っちゃう中野先生大好き(笑)
— あやころ テレビの前で全力応援!! (@25ma07yuzu) 2019年2月9日
今回の四大陸でめちゃくちゃ好きな瞬間が、かおちゃんの点が出てうわ〜〜□□ってなってる両脇で「舞依ちゃん乗ってるわ□」「あーすごい□」ってすごい冷静に話してるコーチたち…。一気に和んだしわろた。
— きよ (@kiyo_mizuno) 2019年2月9日
中野園子コーチがあえてあそこまで突き放して坂本選手に言えるのは、坂本選手がどんな性格か分かった上で、信頼関係がないと言えないと思うので、親子関係のような相当な絆があるんだなと思いました。#四大陸選手権2019
— らきあ のの (@nonoaki) 2019年2月9日
中野コーチは坂本選手の能力の高さを認めているからこそ、時に厳しい言葉を投げかけているという。
坂本選手も中野コーチのことを「お母さんみたいな感じ」と信頼を寄せているからこそ、成り立っている関係だろう。
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(c)Getty Images
*「キスアンドクライ」と呼ばれる、コーチともに結果発表を待つ場所のこと。いい点数が出ればキスをして、悪い点数が出れば泣く(クライ)という意味からそう呼ばれている