
開催が目前に迫ってきた2026年ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。プールCの侍ジャパンが順当に勝ち上がった場合、準々決勝ではプールDの1位or2位と対決することになる。ドミニカ共和国、ベネズエラという「二強」の影に隠れがちだが、準々決勝進出を虎視眈々と狙うオランダ、イスラエル、ニカラグアの3カ国には、勝負の行方を左右する実力派メジャーリーガーたちの存在が。各国のキーマンをピックアップしてご紹介する。
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■欧州の強豪・オランダ
バレンティン氏やバンデンハーグ氏など、NPBで長年プレイしたレジェンド助っ人も多いオランダ。ヨーロッパ強豪国としての立ち位置を不動のものとしている伝統国は、今回監督に楽天でもプレーし米国野球殿堂入りを果たしたアンドリュー・ジョーンズ氏を招聘し決勝トーナメントを狙う。
世代交代が遅れ、全体的に年齢が高いレギュラー陣ではあるがその中でも注目したいのがザンダー・ボガーツ内野手とケンリー・ジャンセン投手だろう。ボガーツは昨季136試合に出場、打率.263、本塁打11、打点53、OPS.720を記録。パドレス移籍後はレッドソックス時代ほどの輝きはないものの、安定した成績が見込めるオランダの主軸は、2013年から4大会連続でのWBC出場となる。OAA8を記録する優れた守備で守り勝つ野球を体現できるか。
通算476セーブを記録するベテランストッパーのジャンセンは昨シーズンも62試合に出場、5勝4敗、29セーブ、防御率2.59、WHIP0.95の好成績をマーク。38歳ながらいまだにMLB屈指のクローザーとして君臨している。投球の8割をしめる伝家の宝刀カッターで、有利な展開の試合を確実にものにする役割が求められるだろう。
■イスラエルの中心は実績十分のベイダーとクレイマー
2017年大会では、韓国やキューバを倒すなど大躍進を果たしたイスラエルの中心は、ハリソン・ベイダー外野手、ディーン・クレイマー投手の2人だろう。MLB在籍9年で6球団を渡り歩いたベイダーは、2025年シーズン146試合に出場、打率.277、本塁打17、打点54、OPS.796とキャリアハイともいえる数値を残した。ゴールデングラブ賞受賞経験もある守備の名手としても知られており、Statcastが示す守備の数値もOAA7、Arm Strength89.4とリーグトップレベルとなっている。広い守備範囲と瞬足を活かし、得点阻止の要としての活躍が見込まれる。
一方のクレーマーは2017年、2023年に続く3度目の代表入りとなり、今回はチームのエースとして期待が非常に高い。オリオールズで11勝をマークしたローテーション投手は、4シーム、スプリット、カッター、シンカー、カーブをバランスよく投げ分けるスタイルで的を絞らせない投球が特徴的。Hard-Hit%が35.8、Avg Exit Velo88.1リという数値が表すように強打者相手でも痛打される可能性が低くいことから、短期決戦では強豪国に対する先発候補となる。大量失点を防ぎ、接戦に持ち込むエースとしての投球が求められる。
■ニカラグアには若手有望株も
予選を勝ち抜き本戦へと駒を進めた最大のダークホースであるニカラグアは、マイナーで経験を積む若手有望株メンバーも多くロースター入り。打撃力に課題がある中で注目したいのが、マーク・ビエントス内野手とカルロス・ロドリゲス投手の2人だ。2022年メジャーデビューを果たしたビエントスは、2024年に111試合、打率.266、27本塁打、71打点、OPS.837とブレイクを果たした26歳。2025年のStatcastをみてみるとAvg Exit Velo91.4、Barrel%11.5、Hard-Hit%50.5と、当たった際のパンチ力はエリートといえる部類に入るだろう。一方で選球眼、空振り率に関してはまだまだ荒削りな部分も多いが、短期決戦で一発を期待できるバッターはチームにとって非常に貴重な存在と言えそうだ。
ロドリゲスは2023年大会でもプエルトリコ戦で先発、4回1失点と好投をみせた24歳の若手有望株。マイナーで徐々にステップアップし2024年にメジャーデビュー、今後ブルワーズの先発ローテを担う存在だ。左バッターには4シームとチェンジアップのコンビネーション、右バッターには2球種に加えカッターとスライダーをバランスよく織り交ぜながら打ち取るスタイルで、今大会でもチーム内での実力はNo.1だと考えられる。イスラエルもしくはオランダ戦での先発で、確実に1勝をもぎ取ることが至上命題となるだろう。
ベテラン勢が揃うオランダ、勢いのあるイスラエル、若手が育ちつつあるニカラグアと三者三様のチーム構成となっているが、一体どの国がプールDで頭角を表すのか楽しみだ。
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