
昨年のパリ五輪から1年以上が経過したなか、熾烈な争いを極めるのが日本女子の争い。ロサンゼルス五輪に向けた新たなサイクルを迎えているなか、中国メディアは陣容の変貌について言及している。
◆“打倒中国”目指す卓球日本女子は「大きな変革期を迎えている」 早田ひな、張本美和、平野美宇の変化に現地メディア注目
■早田、平野がトップ10圏外へ
日本女子は昨夏のパリ五輪でシングルスでは早田ひな(日本生命)が銅メダルを獲得。さらに、早田、平野美宇(木下グループ)、張本美和(木下グループ)が組んだ団体では銀メダルを獲得し、2028年のロス五輪に向けては「打倒・中国」を果たしての金メダル奪取を視界に入れる。
そんな新たなサイクルで女子の中心選手に成長したのが張本美で、世界ランキングは6位と日本勢最高位をキープ。パリ五輪に初出場したあと、アジア卓球選手権や世界選手権といった舞台で経験を積んだ17歳は着実に実績を積み重ね、ロス五輪に向けてエース格として期待がかかる。
中国メディア『捜狐』は24日に掲載した記事のなかで、「五輪に出場後、張本美和は爆発的な活躍を見せ、中国代表選手を何度も破り、総合的な実力と大きな成長の跡を見せつけた」とこの1年の飛躍を評価。さらに、「早田ひなに代わり日本女子代表のNo.1の座についた。今や張本美和は中国代表チームに対しての最大の壁となっている」と記している。
また、2025年に好調を維持しているのが伊藤美誠(スターツ)で、4月のワールドカップで銅メダルに輝くと、その勢いを持続させて5月の世界選手権でも自身初のシングルス銅メダルを獲得。直近の世界ランキングでは8位に位置し、今シーズンは健在ぶりを見せている。
同メディアは「東京五輪に向けたサイクルにおいては日本女子の中心選手として活躍し、何度も中国の主力選手を破ってきた」と3つのメダルを獲得した2021年東京五輪までの功績を称えながら、「パリ五輪のサイクルに入ってから伊藤美誠の調子は大きく変動したが、彼女は諦めなかった」と言及。昨年のパリ五輪出場を逃すなど、低迷期も経ながらの復活劇を評価している。
早田、平野というパリ五輪の主力を担った2選手がトップ10圏内からは外れ、大藤沙月(ミキハウス)、橋本帆乃香(デンソーポラリス)、長﨑美柚(木下アビエル神奈川)といった選手が上位に顔を出すなど、日本女子の顔ぶれには変化が見られる。ライバル中国もその陣容の変化を注視するなか、ロス五輪に向けた新たな争いにも注目が集まっている。
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