W杯で見えた日本女子卓球の現在地 伊藤美誠が殊勲の銅メダルで健在アピール 張本美和は世界2位と激闘ラリーで成長の跡 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

W杯で見えた日本女子卓球の現在地 伊藤美誠が殊勲の銅メダルで健在アピール 張本美和は世界2位と激闘ラリーで成長の跡

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W杯で見えた日本女子卓球の現在地 伊藤美誠が殊勲の銅メダルで健在アピール 張本美和は世界2位と激闘ラリーで成長の跡
  • W杯で見えた日本女子卓球の現在地 伊藤美誠が殊勲の銅メダルで健在アピール 張本美和は世界2位と激闘ラリーで成長の跡

卓球の「ITTF男女ワールドカップ」がマカオで開催された。来月にはカタールで「世界卓球 個人戦」が控えるなか、日本選手の活躍には期待が高まった。

そんななか、充実の戦いぶりを見せたのが女子の選手たち。1カ月後の大舞台ではメダル争いも期待されるなか、各選手の現在地を図る場所となった。

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■24歳が日本の新星を封じる

世界卓球に向けた試金石ともなった今回のW杯で、日本選手では男女通じて唯一のメダルを獲得したのが伊藤美誠(スターツ)。前回は予選敗退を喫したなか、安定した戦いで決勝トーナメントへ勝ち進んだ。

迎えた準々決勝では大藤沙月(ミキハウス)との同士討ちで4-2の勝利。昨年の対戦では新星の力強い両ハンドドライブに押されるシーンも目立つなど劣勢となっていたなか、伊藤から仕掛けるシーンがこの対戦では随所に見られるなど意地を見せた。

さらに、決勝進出をかけた蒯曼(中国)との準決勝では伊藤らしいフォアを振り切るシーンが見られるなど、序盤を支配した。中国期待のサウスポーに対して、中盤以降対策にあい敗れたものの、パリ五輪出場を逃すなど苦しむ姿も少なくなかった日本の24歳にとって、自信を深める銅メダルだったと言える。

■王曼昱撃破に求められる対応力

世界ランクで日本女子最高位に立ち、中心選手に成長した張本美和(木下グループ)は2大会連続のメダルを狙ったなか、決勝トーナメント1回戦で同2位の王曼昱(中国)との大一番。16歳は見せたのがラリー勝負において互角の戦いを見せ、女子卓球界では随一の守備対応を誇る王曼昱に対して、フォアで押し切る積極性が目立った。

しかし、後半に見られたのが王曼昱の対応力で、徐々にラリーで守勢に回るとゲームカウントで優位に立ちながらフルゲームで敗れた。蒯曼に逆転負けを喫した伊藤と同じように、序盤のリードを活かし切る力と、試合途中での修正力を見せるトップ選手の戦術眼を掻いくぐれるかが中国の壁突破には求められる。

それでも、W杯で見せた伊藤と張本美の戦いは、1カ月後の世界卓球に向けて収穫となったのは間違いない。今回ベスト16入りした早田ひな(日本生命)、ベスト8の大藤に加えて平野美宇(木下グループ)も名を連ねる日本女子がメダル争いに参戦できるかは注目となる。

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