打倒ケプカなるか…松山英樹、日米‟不死鳥”対決制しダンロップフェニックス2勝目へ | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

打倒ケプカなるか…松山英樹、日米‟不死鳥”対決制しダンロップフェニックス2勝目へ

新着 ビジネス
打倒ケプカなるか…松山英樹、日米‟不死鳥”対決制しダンロップフェニックス2勝目へ
  • 打倒ケプカなるか…松山英樹、日米‟不死鳥”対決制しダンロップフェニックス2勝目へ

ダンロップフェニックストーナメントは16日、宮崎県のフェニックスカントリークラブ(7,042ヤード、パー71)で開幕する。

「世界のトッププレーヤーを生で見ることができる」という大会コンセプトの通りに、これまで多くのトッププレーヤーが、宮崎の地に降り立ってきた。

◆【ダンロップフェニックス】松山英樹、B.ケプカ、W.クラークらメジャー覇者たちが集結!大会概要、中継情報、出場選手一覧

歴代優勝者には、タイガー・ウッズ、セベ・バレステロス、トム・ワトソン、アーニー・エルス、デビッド・デュバル、ブルックス・ケプカなど、多くの世界ランキング1位経験者や4大メジャーチャンピオンが名を連ねている。

優勝とはならなかったものの、ジャック・ニクラウス、フィル・ミケルソン、セルヒオ・ガルシア、ジャスティン・トーマスなどのビッグネームも過去参戦している。

今年も元世界ランキング1位やメジャーチャンピオンが出場する。今年の全米プロゴルフ選手権で優勝した通算メジャー5勝のケプカ。今年の全米オープンを制したウィンダム・クラーク。4年ぶり、かつ、マスターズチャンピオンとしてはじめて日本ツアーに出場する松山英樹が注目選手としてあげられる。

この、ケプカ、クラーク、松山は、予選ラウンドでは同組でプレーすることになり、この組に注目が集まることになるが、ケプカと松山には不思議な縁がある。

■松山英樹とブルックス・ケプカ 日米の‟フェニックス”歴代優勝者

松山とケプカは、ダンロップフェニックスと、米ツアーのフェニックスオープン両方の歴代優勝者だ。

ダンロップフェニックスは松山が2014年に制し、ケプカが16年、17年と連覇している。

ケプカは3回ダンロップフェニックスに出場し2勝。圧倒的な勝率を誇る。優勝とはならなかった2018年大会も12位タイに入っている。

米ツアーのフェニックスオープンでは両者とも2勝をあげている。松山が2016年と17年、ケプカが15年と21年に優勝している。

松山は米ツアー8勝(内メジャー1勝)で、ケプカは米ツアー9勝(内メジャー5勝)。両者の、通算勝利数に対するフェニックスオープン優勝数の割合には、フェニックスオープンとの相性の良さが表れている。

ダンロップフェニックスとフェニックスオープン、日米の‟フェニックス”と名のつく大会での二人の強さには、不思議な縁を感じる。

フェニックスは‟不死鳥”。

メジャーハンターと呼ばれたケプカは2019年の全米プロを最後にメジャー制覇からは遠ざかっていたが、今年の全米プロゴルフ選手権で復活優勝をとげた。一時は膝を曲げるのも辛いほどの状態からの復活劇。不死鳥のように舞い戻った。

今度は松山の番か。

松山は今、首や背中に不安を抱えている。8月のBMW選手権では2日目スタート前に棄権となった。

ケガの影響で十分に練習ができなかったことが影響して、2023年の米ツアーでは未勝利。BMW選手権の次に出場した日本開催のZOZOチャンピオンシップでは、手ごたえを感じて臨んだものの、51位タイと不甲斐ない結果に終わった。

早く自信を取り戻したい。今年のダンロップフェニックスは、第50回の記念大会。ケプカに勝ち、‟松山英樹健在”であることを印象づけるには十分な舞台となる。

■100ヤード以内の精度米ツアー1位

松山はショットメーカー。米ツアー本格参戦から米ツアートップレベルのショットの精度を誇っている。アイアンショットの毎年の安定感は、世界ナンバー1かもしれない。

第1打からグリーンに乗せるまでに稼いだ打数を示す、SG:ティー・トゥー・グリーンや、グリーンを狙うショットで稼いだ打数を示す、SG:アプローチ・トゥ・グリーンは上位の常連だ。

今季現時点では、SG:ティー・トゥー・グリーンが1.020で15位、SG:アプローチ・トゥ・グリーンが0.609で12位となており、数年前までと比べると、松山らしくない記録となったが、100ヤード以内のショットは平均で12フィート11インチ(約4メートル)に寄せ、米ツアー1位だ。

ラフからでも平均16フィート8インチ(約5メートル)に寄せて1位で、ライを問わずウェッジショットが冴えている。

■日本ツアー4年ぶりの出場で優勝へ

松山は日本では圧倒的な強さを誇る。日本ツアールーキーイヤーの2013年は獲得賞金が2億円を超えて賞金王に輝いた。

2014年は凱旋試合2戦で1勝(ダンロップフェニックス)、16年は凱旋試合2戦2勝だった。

日本ツアー優勝はその2016年の三井住友VISA太平洋マスターズ以来ないが、4年ぶりの日本ツアー出場で久々に優勝トロフィーを掲げる姿を見ることができる可能性は十分にある。松山自身「もう一度、歴代優勝者に名を刻みたい」と高い意欲を見せている。

12月の米ツアー最終予選会に出場する意向を表明した中島啓太のように、日本ツアーには、松山の背中を追うように米ツアー挑戦意欲がある選手が増えてきている。

松山はダンロップフェニックスに計8回(アマ時代含)出場している。トップ10が6回、2位が2回、優勝が1回。

日本のエースが好相性のホスト大会でケプカと日本の若手の前を闊歩する。

◆アプローチも速く振る!? 松山英樹が使うSWのバンスは“ほぼ0度”「他の人が打ったら球が飛ばない」【ツアー担当に聞く】

◆【ダンロップフェニックス】石川遼は2008年の自分を超えられるか…昨年苦しんだパッティング克服で上位争いへ

◆【最新】松山英樹や石川遼、B.ケプカ、W.クラークは今いったい何位……世界ランキング

著者プロフィール

野洲明●ゴルフ活動家

各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。より深くプロゴルフを楽しむためのデータを活用した記事、多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとにした論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

《SPREAD》
page top