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男子ゴルフの国内第4戦、「第63回中日クラウンズ」(愛知県・名古屋ゴルフ倶楽部和合コース、6557ヤード、パー70)が27日、開幕する。
出場選手には、昨年の覇者である稲森佑貴、前週のトーナメントで日本人最高位となった岩田寛、2010年に第4ラウンドで当時のツアー最小スコアとなる58を記録した石川遼など、プロ・アマ含め105名が参加予定。
ここではコースの特徴と過去の傾向から、活躍が予想される選手を紹介する。
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■ピンポイントで狙うショット力が必要
会場となる名古屋GC和合Cは男子ツアーの中でも距離が短く設定されている。しかし優勝スコアが20アンダー以上を記録したのは1995年の尾崎将司のみとなっており、例年ロースコアでの決着が多い。
名古屋GC和合Cの特徴は「小さくて速い砲台グリーン」で、ホールによってはセカンド地点からピン位置が見えないこともある。さらにグリーンの周りには効果的にバンカーが配置されており、ピンを直接狙うのは難しいコースとなっている。
そのため、スコアを伸ばすにはティーショットでのフェアウェイ・キープが重要となる。だがこのフェアウェイにも落とし所があり、1つ間違えるとスコアを崩す原因となる。例えば打ち下ろしの左ドッグレッグとなる16番は、ほとんどの選手がショートカットを狙わず、フェアウェイに刻むことが多い。しかしフェアウェイの曲がり角付近には松の木が2本あり、キャリーの落とし所や風を読み間違えると、フェアウェイ上でもトラブルとなる。
■正確性と爆発力を秘めた選手に期待
日本屈指の難コースとも言われる名古屋GC和合C攻略には、ショットの正確性が求められるのは必至。過去5大会の優勝者を見ると、3大会で4日間トータルのフェアウェイキープ率がベスト10入り。ティーショットの正確性が好スコアにつながっているのは間違いない。
ショットの正確性と言えば昨年の覇者である稲森佑貴、そして今回は2月に行われたアジアンツアー大会の1つである「インターナショナルシリーズ・オマーン」を制するなど、勢いがある金谷拓実に注目したい。
金谷の今季スタッツを見るとフェアウェイキープ率は75.893%(3位)、パーオン率も68.750%(27位タイ)とショットが全体的に安定している。それに加え得意のパットでバーディを量産できれば、最終日に優勝を争うことになるだろう。思い切りの良いゴルフでツアー4勝目となるか、注目だ。
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文●SPREAD編集部