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アルゼンチンの劇的優勝で幕を閉じたFIFAワールドカップ・カタール2022。「神の子」リオネル・メッシが35歳でついにW杯制覇を成し遂げ、自身のキャリアに欠けていた唯一のタイトルを手にした。
一方、メッシとともに長くサッカー界をけん引してきた37歳のポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドはラウンド16で散ったばかりか、フェルナンド・サントス代表監督との不仲も露呈し評判はガタ落ち。現在無所属のロナウドは新天地を求める日々を送っており、年齢を鑑みれば“メッシ・ロナウド時代”は残酷なほど明暗を付けて、終わりを迎えようとしている。
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■GOAT論争に終止符
サッカー界には長らく「GOAT(史上最高=Greatest Of All Time)論争」というものが存在した。これは言い換えれば「メッシとロナウドどちらが最高か」という問いだった。永遠に答えの出ないテーマと思われたが、今回のW杯の結果を受けて「メッシがGOAT論争に終止符を打った」と多くの海外メディアが記し、決着がついた形となった。
世界王者となり大会MVPにも輝いたメッシがGOATとなった一方、PKによる1点のみで大会を終えたロナウドは「カタールW杯のワーストイレブン」に選出されてしまった。英メディア「デイリー・メール」によると、データ分析を手がける「Sofa score」が統計をもとに採点。その結果、ロナウドは6.46(4試合以上出場した選手が対象となり10点満点)という評価が下され、FW部門のひとりに選ばれた。
ちなみにロナウドとワーストイレブンの2トップを組むもうひとりは、優勝したアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスで6.35だった。チーム成績に関係なく、低調なパフォーマンスに終始した選手に厳しい点が付いたようだ。
■アルナスルが破格オファーも
ロナウドは先月、マンチェスター・ユナイテッドを契約解除により退団し、現在は無所属。一部報道によると欧州強豪チームへの移籍を求めているもののオファーは届いておらず、サウジアラビアの名門アルナスルが年俸2億ユーロ(約290億円)を提示したのみだという。
苦しい時間を過ごしているスーパースターに手を差し伸べるチームはあるのか。FWに負傷者が出ているチェルシーやアーセナルを推す声もあるが、かつてレアル・マドリードで共闘したジョゼ・モウリーニョ監督率いるローマへの加入も噂されている。モウリーニョは次期ポルトガル代表監督の座を狙っており、ロナウドをクラブで復活させ、ともに代表に乗り込むというシナリオもささやかれている。ロナウド、モウリーニョとも代理人が同じジョルジュ・メンデス氏という点も噂の後押しになっているが果たして……。
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文●SPREAD編集部