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地区シリーズでフィラデルフィア・フィリーズに1勝3敗で屈し、ナ・リーグ優勝決定シリーズ進出を逃した昨季の世界一、アトランタ・ブレーブス。ワールドシリーズ連覇は1998年から3連覇したヤンキースが最後で、今季もまた21世紀初となる連覇チームは誕生しなかった。
米メディアからは早くも来季へ向けての課題が提示されており、そこには「大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)」の名前も登場している。
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■コアメンバーは軒並み長期契約
偉業を逃したブレーブスだが、世界一奪還へ向けてチーム状況は悪くない。ロナルド・アクーニャをはじめ、オジー・アルビーズ、マイケル・ハリスII、マット・オルソン、オースティン・ライリー、スペンサー・ストライダーら投打の中心選手が軒並み長期契約を結んでおり、彼らは少なくとも2025年までチームに残ることになっている。
そのため、来季以降も大幅な戦力低下は考えられず、米『CBS sports』電子版も「ブレーブスほど長期的な成功のために準備されているチームはないだろう。だから、地区シリーズの敗北は失望だったが、このチームがすぐに上位争いからフェードアウトする理由はない。彼らは長期に渡ってエリートチームであるように設定されている」と評価した。
■ビッグネーム獲得への期待感示す
若くて優秀な主力が残留する以上、オフの動きも最小限にとどまると予想されるが、同電子版は懸念材料も指摘。この点について「来季再びワールドシリーズのタイトルを獲得するために、ブレーブスがこのオフシーズンに直面する3つの課題」と題し、記事を公開した。
その中で今オフ市場での補強策についても言及し、コアメンバーを残しつつ、さらなるチーム強化に向けてビッグネームの獲得に期待を寄せた。そこで名前が出たのが、大谷。「これはすごいぞ。6人のローテーション投手が必要となるのは頭痛の種だが、オオタニのような才能のある選手がいるのであれば、そうなっても仕方がない。オオタニがフリーエージェント(FA)となるにはまだ来年1年あるが、その1年はめちゃくちゃ価値がある」と記した上で、今オフでもトレード要員や金銭面で要望に応じられるリソースがあるとした。
記事は大谷のほか、今季12勝を挙げたもののチームとの契約延長交渉がうまく運んでいないとされるコービン・バーンズ(ミルウォーキー・ブリュワーズ)や、捕手として昨季ゴールドグラブ賞受賞のショーン・マーフィー(オークランド・アスレチックス)ら、チームの補強ポイントに合致する選手を取り上げていた。
3つの緊急課題のうち、残り2つは「長期契約を結んでいない数少ない中心選手、ダンズビー・スワンソンの動向」と、「どう投手陣を整理し、層の厚さを維持するか」だった。
大谷の来季エンゼルス残留は既定路線となりつつあるが、昨季王者が本気で獲得に乗り出してくるとしたら、一笑に付すことはできないだろう。
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文●SPREAD編集部