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アメリカン・リーグ、昨季の本塁打王ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)が14日(日本時間15日)、本拠地でのタンパベイ・レイズ戦に「2番DH」で出場し、第1打席で28号アーチを放った。これは通算100号で、23歳182日での100号到達は球団史上最年少記録(メジャー全体では12番目)。昨季、大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)とMVP争いを繰り広げたゲレーロJr.は試合後、今季のMVPについて「アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)がふさわしい」と語った。
◆「大谷翔平にMVPを与えなければダメだ」、ジャッジ優位に異議を唱えたのはヤンキースOB
■「他の人がどう思うかは知らない」と前置きも
2019年4月に20歳41日でメジャーデビューしたゲレーロJr.は23歳182日でのマイルストーン到達となった。本人は試合後、「(通算99号を打ってから)グラウンドに来るたびに、皆に“あと1本だぞ、あと1本”と言われ続けて……」と話し、100という数字が重圧になっていたことを吐露したが、メモリアル弾をマークし、表情も晴れやかだった。
また、同選手は自身の記録についてだけでなく、今季のMVPレースについても言及。米スポーツ誌『スポーツ・イラストレーテッド』によると、「もしショウヘイ・オオタニが選ばれたら、それはそれですごいことだ」と断りつつ、「ジャッジの数字は、オオタニの数字よりずっと上だ。オオタニは優れた野球選手だが、僕にとってMVPはジャッジだ。僕にとってはね。他の人がどう思うかは知らない」とコメントしたという。
昨季48本を放ち本塁打王のタイトルを獲得した同選手。大谷とMVPを争ったことでも記憶に新しいが、今季についてはジャッジに軍配をあげた。
ジャッジは現在57本塁打を放ち、ア・リーグ記録の61本塁打まであと4本に迫っている。さらに打率.310はリーグ4位で、打点123はトップと3冠王も視野に入っている。一方の大谷はリーグ3位の34本塁打をマークし、投手では12勝8敗、防御率2.55をマークしており、互いに譲らない。
先日はヤンキースの元エースCC.サバシア氏が「MVPはオオタニに与えるべき」と話したばかり。
地政学的にも米東海岸ではジャッジ、西海岸では大谷の論調が散見され、球界関係者の間でも意見は割れる。もはや全米真っ二つのMVPレース、予断を許さない状況が最後まで続きそうだ。
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文●SPREAD編集部