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13日の巨人戦で55号3ランを放ち、1964年に王貞治(巨人)が記録した日本選手最多のシーズン55本塁打に並んだ東京ヤクルト・スワローズの村上宗隆。その話題は海を越え、米メディアも続々報道。大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)が出場した13日(日本時間14日)のクリーブランド・ガーディアンズ戦の中継でも話題に上るなど、注目を集めている。
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■「スポーツ界の偉大な物語」と称賛
55号が生まれた直後、実際の映像とともに投稿したのは『MLBネットワーク』のジョン・モロシ記者。「そして今、ムネタカ・ムラカミは、偉大なるサダハル・オーに並んだ。年間55本の本塁打を記録。スポーツ界の偉大な物語の1つです」とつづった。
『CBS sports』は「NPBのシーズン本塁打記録は、元シアトル・マリナーズのウラディミール・バレンティンが2013年シーズンに記録した60本塁打で、バレンティンもムラカミと同じスワローズでプレーしていた。つまり、ムラカミの進むべき道は、ニューヨーク・ヤンキースのスラッガー、アーロン・ジャッジの進むべき道と似ている」と記し、村上が次に目指すのは日本プロ野球記録の60本塁打であり、ジャッジが元ヤンキース・ロジャー・マリスの持つア・リーグ最多記録61本塁打を追いかける状況と似ていると指摘した。
前出のモロシ記者も「ヤクルトは残り17試合。ムラカミが今後数週間のうちにさらなる歴史を作りたいのであれば、素早く仕事をしなければならないだろう」とコメントし、プロ野球記録到達に期待を寄せた。
■大谷を例に挙げ「早期メジャーも」
ニューヨークのメディア『ELITE SPORTS』は気が早い。「ムラカミはヤクルト・スワローズの22歳の三塁手であり、天才である。彼は今年、NPBシーズン本塁打記録を更新するチャンスを持っている。ヤンキースは、昨日から彼にピンストライプのユニフォームを着せる方法を考え始めているはずだ」と記し、将来の名門入りについて言及した。
もっとも、現在のルールでは25歳以下の海外選手がメジャー移籍を目指す場合、契約金や年俸が制限されてしまうため、今すぐの渡米は考えにくく、『MLB.com』も「日本の球界関係者はヤクルトがポスティングシステムで移籍させるとは思っていない」と指摘している。ただ、「ELITE SPORTS」は「オオタニは契約の制限がかかるのを承知で、23歳でメジャー移籍を果たしたのだから前例はある。何か別途補填することで、経済的に受ける打撃を緩和することは可能だろう。特にニューヨーク・メッツやロサンゼルス・ドジャースなど、大きなマーケットを持つチームなら、本当にそれができる」とし、早期渡米の可能性を指摘した。
55本塁打を記録し、60号も見えてきた村上。海外からの視線も熱を帯びてきた。
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文●SPREAD編集部