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ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は22日(日本時間23日)、敵地でのタンパベイ・レイズ戦に代打で登場。6回2死一、二塁のチャンスで起用されたが、空振り三振に倒れた。打率は.264となった。大谷は21日のデトロイト・タイガース戦で先発登板したが、ウイルス性胃腸炎の影響もあり8敗目を喫していた。この日は胃腸炎や疲労を考慮され、8日のオークランド・アスレチックス戦以来となる今季7度目のベンチスタートとなっていた。試合はエンゼルスが1ー2で敗れ、3連敗。今季70敗目となった。
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■前夜にベンチスタート伝える
前日、ウイルス性胃腸炎であることが判明した大谷。大事には至らなかったものの、疲労なども考慮し、この試合はベンチスタートとなった。試合前にフィル・ネビン監督代行が語ったところによると「ショウヘイには昨夜、飛行機の中で今日はラインアップから外れることを伝えた」という。
“休養”は妥当な判断だとしても、各打撃成績でチーム1位の大谷を欠く打線はやはり迫力不足。12三振を喫し、散発の6安打で1点のみにとどまった。
レイズの地元紙『タンパベイ・タイムズ』などがレイズのケビン・キャッシュ監督のコメントを伝えており、「できれば、オオタニは3日か4日休んでくれるといいんだけどね。治すためにも休養を十分とった方がいい。もし、彼がクラブハウスから出てこないなら、私はそれで構わないよ」とジョークを飛ばしたという。
何しろレイズは現在、ワイルドカード争いで1位タイにつけており、ポストシーズンへ向けて負けられない戦いが続いている。そのため、エンゼルス打線の中で最も怖い大谷の欠場を願うのは本音だったかもしれない。
■代打出場も判定に泣かされ三振
この日は6回、1ー2とリードされたエンゼルスが迎えた二死一、二塁のチャンス。ここで「代打・大谷」がコールされると、それまで静かだったスタジアムが一気にヒートアップ。敵地のファンからも拍手を浴びた。対峙するのは、レイズの2番手左腕ジャレン・ピークス。1球目、外角ボール気味のチェンジアップを見逃したが、判定はストライク。その後もチェンジアップで攻められ、最後は1-2から内に沈むボールに手を出し、空振り三振に倒れた。大谷の出場はこの代打のみだったが、またしても厳しい判定に泣かされた。
勝負所と踏んで大谷を打席に送ったフィル・ネビン監督も悔しさを隠せず、MLB公式サイトなどによると「初球の判定により大きな違いが生まれてしまった。カウントは0-1になるはずだったが、難しい打席になってしまった。これも試合の一部だが、あそこが逆転のチャンスだった」と憤っていたという。
大谷は現地23日にはDHで先発出場する予定で、この日DHに入ったマイク・トラウトは中堅に戻ることが濃厚となっている。久しぶりに「トラウタニ」の爆発をファンは期待している。
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文●SPREAD編集部