今年で3年目となる宇都宮大会。各国での予選を勝ち抜いた12チームが集結する。
それに先立ち、3月29日に都内で記者発表会が開催された。当日は、3人制バスケットボール男子日本代表にも選出されている落合知也選手らが登壇し、大会や競技の魅力について語った。
9mを超える大鳥居が試合会場に
同大会で特筆すべきは、9mを超える宇都宮市のシンボル、二荒山(ふたあらやま)神社の大鳥居をバックにした会場で試合が行われるという点だ。
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落合選手も、「神社の前で行われる大会というのは非常にインパクトがあって、外国人選手と話していても話題になることがあります。世界に発信していける素晴らしい大会だと思っています」と同大会を評価する。
なぜ、3人制バスケットボールに惹かれたのか。「全く別の競技」
現在30歳の落合選手が3人制バスケットボールを本格的にはじめたのは、23歳の頃。当時はオリンピック種目に選出されるなど夢にも思っていなかった。
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栃木県のプロバスケットボールチーム・リンク栃木ブレックスでもプレーしていたが、本格的に競技に取り組むなら「両輪活動はよくない」と感じ、選手契約を解除してまで、3人制バスケットボールに専念することを決断した。もちろん、2020年東京五輪の新種目に採用されたことが大きな要因だが、「どちらに専念したいか?」ということを自分自身に問いた結果、たどり着いた決断だった。
なぜ、3人制バスケットボールにより惹かれたのか。その理由を一言で表現するのは難しいだろうが、印象に残る発言があった。なんでも、シュートを決めた時の「気持ちの乗り方」が、5人制のそれとは「別物」なのだという。3人制バスケットボールに取り組むための環境が全く整備されていない頃から、この競技を続けてきた。競技に対する思い入れも深いのだろう。
国際バスケットボール連盟(FIBA)が正式なルールを設け、2007年から「正式競技種目」として認められた3人制バスケットボールだが、5人制バスケットボールとは本人曰く「全く別の競技」だという。
「ボールも違うし、体の使い方も全然違う。感覚的には笛(ファール)の基準も違い、(笛が)鳴りにくいと思うし、疲労度も異なる」
どこかのタイミングでどちらかの競技に絞らなければいけないことを「正直、予感していた」と本人。「全く別の競技」だということを強く感じたのだからこそ、早い段階でどちらかを諦めなければならなかったのだとも言えるかもしれない。
「3人制バスケットボールは、5人制よりもバスケのことを知らない人によりアピールできる」
いまだに日本ではマイナー競技で、専念できる環境はまだまだ整っていないというが、日本3人制バスケットボール業界のパイオニアとして、次世代が同競技に専念するきっかけを作っていきたいのだという。
「3人制バスケットボールは、5人制よりもバスケのことを知らない人によりアピールできる。街中で開催されるので観戦も基本無料だし、買い物のついでに見たりできる。ファッションとしてもオシャレだし。オリンピックでは、国を背負って出場します。誰にも負けたくない」