【THE INSIDE】松井秀喜らのほかに“中京野球”の原点を築いた名将も選出…2018年度の野球殿堂入り | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE INSIDE】松井秀喜らのほかに“中京野球”の原点を築いた名将も選出…2018年度の野球殿堂入り

オピニオン コラム

甲子園球場
  • 甲子園球場
  • 松井秀喜氏
  • 原辰徳氏
  • 金本知憲 現阪神タイガース監督
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去る15日、公益財団法人野球体育博物館野球殿堂(東京ドーム内の野球殿堂博物館)から2018(平成30)年度の野球殿堂入りが発表された。

野球殿堂とは、1959(昭和34)年に同財団法人が創設。日本の野球の発展に大きな貢献をした方々の功績を永久に讃えて顕彰するためのものである。殿堂入りすると、表彰レリーフ(ブロンズ製胸像額)が野球殿堂博物館内の殿堂ホールに掲額されることになる。野球界から永久にその名誉を讃えられる大変名誉ある表彰と言える。野球人にとっては、野球殿堂入りがさまざまな野球現場における“最後のゴール”ということも言えるのかもしれない。

表彰には競技者表彰(プレーヤー表彰、エキスパート表彰)と特別表彰がある。特別表彰は、「アマチュア野球の競技者を対象に、選手は引退後5年、監督、コーチ、審判員は引退後6ヶ月を経過している者。プロフェッショナル、アマチュアの組織または管理にかかわり野球の発展に顕著な貢献をした者、あるいはしつつある者」ということになっている。

今回プレーヤー表彰では、読売ジャイアンツなどで活躍した後にMLBへ進み、ヤンキースなどでも活躍した松井秀喜氏が有効得票の91.3%で選出。さらには、金本知憲現阪神タイガース監督(広島→阪神)が75.5%で選ばれた。

ヤンキースでも活躍した松井秀喜氏
(c) Getty Images

また、監督・コーチの退任後6ヶ月以上で引退後21年以上を経過した人を対象とするエキスパート部門では、元読売ジャイアンツの監督も務めた原辰徳氏が78.8%で選出された。

原氏は昨年度次点となったが、その際にはエキスパート表彰の投票権者のひとりである広岡達朗氏が、「読売巨人軍の創設者である正力松太郎氏の意思を受けつぎ、真正面から野球に向かいあう巨人の正しい野球を継承してきた人物で、選手としても4番を長く打ち、殿堂入りするに値する実績を残して野球界に貢献をしてきた原が選出されないのはおかしい」と苦言を呈したこともあった。しかし、今回はすんなりと選出され、晴れて殿堂入りとなった。

侍ジャパンの指揮官として、WBC連覇の偉業も達成した原辰徳氏
(c) Getty Images

競技者表彰は、野球報道に関わって15年以上の経験ある記者が中心となり投票して選出していくというシステムである。その有効投票の75%以上を獲得すると選出されるという規定になっている。また、候補者の中で3%に満たなかった場合は、次年度からは候補者リストから除外されるという仕組みになっている。

プロ野球出身者の競技者表彰は、いずれも球界のスターであり、一世を風靡した人たちであり、金本氏は阪神監督として今季もユニフォームを着る。そして、松井氏に関しても将来の監督候補となっている。原氏にしても、再び現場へ復帰してほしいという声が挙がることもあるであろう。

そうしたプロ野球出身者とは別に、特別表彰として選出された瀧正雄氏は、高校野球や大学野球関係者にとっては、改めてその名を再認識させられ、価値あるものだったのではないだろうか。ことに、東海地区の野球関係者にとっては、故・吉田正男氏(中京商三連覇の大黒柱のエース、1992年に野球殿堂入り)とともに神様のような存在だったと言っても過言ではないだろう。

瀧氏は戦前に中京商(現中京大中京)で捕手として活躍し、1937年夏、38年春に全国制覇。その後は名古屋高商(現名古屋大経済学部)に進学。第二次世界大戦を経て、中京商の指導者となり、54年夏と56年春に全国制覇に導く。さらには中京大の監督として、愛知大学野球にも尽力し、70年には全日本大学選手権大会で東海勢として初めて全国制覇に導いている。中京大では沖縄野球に尽力した栽弘義豊見城・沖縄水産元監督や永田裕治前報徳学園監督、大藤敏行前中京大中京監督などの名将を送り出している。

愛知県では高校野球の教科書ともされている、しっかりした守りの野球で送るべきところはしっかりと送りながら確実に得点していく“中京野球”の原点を作り出した。現場を離れても、機を見ては高校野球の現場にも積極的に足を運ばれて、後進たちに進言したり相談に乗ったりされていた。2009(平成21)年には中京大中京の43年ぶりの全国制覇も見届けることが出来た。

甲子園球場

2012年に心不全で他界されたが、生涯にわたってアマチュア野球の現場を愛し続け、熱い思いを注ぎ続けていた方である。私も、何度か現場でお会いさせていただいたが、50歳を超えた私に対しても、「若い人が、しっかりと高校野球を伝え続けていってください」と、励ましてくださったことを覚えている。選考されて野球殿堂入りされたことを心から喜びたいと思っている。

本当は、生前に殿堂入りを果たしてほしかったのだが、今こうして評価され、殿堂入りされたことを改めて祝したいと思っている。そして、瀧氏のような人を評価した選考員の良識にも感謝したいという気持ちである。
《手束仁》
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