勝敗を分けたのはスタートでの反応時間だった。1位のガトリンが0.138秒、2位のクリスチャン・コールマンが0.123秒だったのに対し、ボルトは0.183秒。この時点でライバルたちに遅れた。
ただ、ボルトがスタートで遅れ気味になるのはこれまでもあった。それでも勝ち続けてこれたのは中盤からの圧倒的な加速力。今回もスタートの遅れを取り戻して接戦に持ち込んだが、そこから抜き去るスピードがいまのボルトにはなかった。
「自分のスタートに殺された」とボルト。通常は予選からラウンドを重ねるごとに良くなってくるが、「今回はそれがなかった。それが敗因だ」と語った。
ロンドンは2012年の五輪で北京に続く個人種目2大会連続二冠を達成した思い出の地でもある。この場所で現役生活を終えることにボルトは感謝を示した。
「雑だった。少しストレスも感じていた。だけど、これまでの世界陸上と同じように出てきて、ベストを尽くせた。ありがとうロンドン。皆さんの愛と応援に感謝する。これは素晴らしい経験だ。勝利で締めくくれず申し訳ない」
Gatlin causes shock in men's 100m at #IAAFworlds as Bolt has to settle for bronze
— IAAF (@iaaforg) 2017年8月6日
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ボルトの個人種目ラストランにファンからは、「ボルトには勝ち続けたまま引退してほしかった」「スタートで出遅れたのはそうだけど後半で差されてるから実際は後半の衰えのほうが目についた」「ガトリンも紆余曲折あったけど35歳で100メートル世界一はすごい」などの声が寄せられている。
ボルトは400メートルリレーで世界陸上通算12個目の金メダルを目指す。