アンディ・マレーにとって2016年は素晴らしい年になった。自身2度目のウィンブルドン制覇、リオデジャネイロ五輪での金メダル獲得、そして現行のランキングシステムができてから、英国男子として史上初の1位を獲得したのだ。
これまでは同年代のライバル、ノバク・ジョコビッチを追いかけてきたが、2017年は追いかけられる立場になる。新シーズンを前にマレーが抱負を語った。
「まだプレッシャーは感じていないが、シーズンが始まれば変わるかもしれない。だが、到達まで時間がかかったので、その場所に留まり続けるため必死に努力を続けようというモチベーションは持っている」
長く男子テニス界を牽引してきた通称BIG4の中で、マレーは4番手と見られてきた。しかし、今シーズンはロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダルがケガで苦しみ、ジョコビッチも後半に失速。夏場から調子を上げてきたマレーが一気にトップへ躍り出た。
雌伏の時を経て念願のランキング1位を獲得したマレーだが、王座を守り続けることの難しさも知っている。
「厳しいことは分かっている。素晴らしい若手も大勢出てきた。長い間テニス界のトップに君臨し続けてきた選手たちもいる。ノバクは今後も素晴らしいテニスを続けていくだろうし、ロジャーもラファも負傷せず戦えることを期待したい。そうなれば来年のツアーは本当に楽しいものになるだろう」
《岩藤健》
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