2014-2015シーズンを最後にリバプールを退団し、北米メジャーリーグ・サッカー(MLS)のロサンゼルス・ギャラクシーで2シーズンを過ごした。先だってギャラクシー退団が発表されており、その去就に注目が集まっていた。
BREAKING: Steven Gerrard to depart from #LAGalaxy: https://t.co/DKCk6YRLpz pic.twitter.com/J0qPFRtNn7
— LA Galaxy (@LAGalaxy) 2016年11月15日
■「MLS挑戦は素晴らしい経験だった」
ギャラクシー対談直後のジェラードは、「ピッチ内でもピッチ外でも、いくつかの選択肢がある」と今後について話していた。
「プレミアリーグやチャンピオンズリーグの試合解説を、BTスポーツから誘われてもいる。イングランドに戻ったら喜んで応じるつもりだ。だが、今後2週間か3週間については、少し考えていることがある。今後に向けて何をするかの決断や何かを確定させる準備はまだできていない。イングランドに戻り家族と一緒の時間を少し過ごして、選択肢それぞれを見直した上で次の挑戦として何が一番なのかを決めたい」
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スティーブン・ジェラード 参考画像
(c) Getty Images
MLSでは34試合に出場して5ゴール、14アシストをマークしたジェラード。キャリアの晩年に大西洋を渡ったが、この挑戦は素晴らしい経験になったと振り返る。
「どんなことも忘れはしない。人生のなかで素晴らしい経験だった。リバプールにはすごく長くいて、とても快適に過ごすことができていた。この挑戦を受け入れて1年半ほどここに来るというのは、僕にとって大きな決断だったが何も後悔はしていない。ここでの経験を楽しむことができた。ピッチのなかでも外でも素晴らしい人々と会うことができた。この1年半一緒だったチームメートたちを本当に強く尊敬している。コーチ陣やチームメートから多くのことを学んだ。それは間違いなく今後の自分のためになる」
"I’ve met some incredible people on and off the pitch, and I absolutely idolize my teammates who I’ve shared the journey with." pic.twitter.com/yY9yDIliBk
— LA Galaxy (@LAGalaxy) 2016年11月17日
「イングランドに戻ってもサッカー人生が終わるわけではない。どこかで再び関わることになる」と話したジェラード。英国『BBC』はイングランド3部MKドンズの監督に就任する可能性を伝えていたが、本人は「まだ時期尚早」としている。
■引退後は指導者転身を期待する声
ジェラードの去就で可能性のひとつと伝えられているのが、古巣リバプールでの入閣だ。ユルゲン・クロップ監督は、「彼に対して扉は常に開かれている」と本人が望むのであれば受け入れる準備はあるとの姿勢を示した。
「彼が新たなキャリアを進みたいのなら、我々は彼を助けたいと思う。それ以外に何も言うことはない」
ジェラードの指導者転身には、イングランド・プロサッカー選手協会のゴードン・テイラー会長も期待を寄せている。
「実現すれば本当に良いことだ。指導者としてトップクラスの可能性を持った者の多くが、メディアでの解説者という仕事に引きつけられている。その理由は明白だが私は少し心配している。そういう者たちの一部がコーチや監督になってほしいと思う。我々には彼らが必要だと感じている」
■レジェンドたちからもコメントが続々
ジェラードの引退には同時代を過ごしたレジェンドたちからも、惜しむ声が多く寄せられている。リバプールとイングランド代表で長くともに過ごしたジェイミー・キャラガーは、「スティーブン・ジェラードのようなレジェンドの引退は、サッカー界にとって悲しいことだ」とツイートした。
Sad day for football when a legendary figure like Stevie Gerrard retires from the game. The good news is more nights like this! #legend pic.twitter.com/JBPnPl5lWf
— Jamie Carragher (@Carra23) 2016年11月24日
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ジェラード(左)とキャラガー 参考画像
(c) Getty Images
現役時代にアーセナル(イングランド)、フランス代表でジェラードと対戦したティエリ・アンリも、「私はずっとスティーブン・ジェラードと一緒にプレーしたいと言っていた。素晴らしいキャリアを歩んだ、素晴らしいレジェンドだ」とコメントしている。
I've always said I would have loved to play with this man Steven Gerrard. What a legend and what a career. #Respect #Leader pic.twitter.com/ZcKWLjpoE9
— Thierry Henry (@ThierryHenry) 2016年11月24日
ジェラードが自身の長いキャリアでも「特別な夜だった」と振り返る、2005年のUEFAチャンピオンズリーグ決勝戦。ACミラン(イタリア)に0-3とリードされながら追いつき、PK戦で劇的な逆転勝利を収めた。
この試合にミランの一員として出場していた、元ブラジル代表MFカカは「私たちはライバルだった。彼と戦った決勝戦は忘れられない。スティーブン・ジェラードの偉大なキャリアを祝福する」とツイッターでコメントを出した。
We were rivals and we lived unforgettable finals. Steven Gerrard congratulations on your incredible career. pic.twitter.com/Ux0wK0ZBCE
— Kaka (@KAKA) 2016年11月24日
選手としての素晴らしいキャリアに幕を下ろしたジェラード。次の挑戦にも大きな注目が集まっている。