男子テニス世界ランキング1位のアンディ・マレーは11月16日、同ランク5位の錦織圭とATPワールドツアー・ファイナルで対戦し6-7、6-4、6-4で勝利。ファイナル史上最長となる3時間20分の激闘を制した。
長いタイブレークのすえに第1セットを落としたマレー。だが、続く第2セットで最初のゲームをブレーク、第8ゲームでブレークバックを許し追いつかれるが、直後の第9ゲームを再びブレークしてセットカウント1-1に戻した。
さらにマレーは第3セットでも第3ゲームでブレークに成功。第5ゲームもブレークし、ゲームカウント5-1まで持っていった。しかし、ここから錦織も3ゲーム連取の粘りを見せ追い上げる。最後は自身のサービスゲームをキープして勝利したが、2010年のマレー対ラファエル・ナダルが記録した3時間12分を抜く、大会史上最長の熱戦だった。
「(勝負を分けたポイントは)特にないと思うが、最終セットで先に攻め込むことができた。2-1でリードしたあとがとても重要だった。ブレークした直後のゲームだったからね。長いゲームでケイは1、2回ブレークポイントを得たが決めきれなかった。しばらくうなだれているように見えた。それで5-1までリードを広げられた」
大きくリードされた状態から驚異的な追い上げを見せた錦織に、マレーも舌を巻いていた。
「彼は最後の最後まで戦っていた。だから最終セットで先にブレークを奪えたことが勝敗を分けたと思う。だが、ケイにも2セットで勝つチャンスがあった。試合を支配している時間も合ったし、何度か試合を決められるチャンスがあったからね」
《岩藤健》
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