【THE INSIDE】盛り上がった関東地区大学野球選手権、ロッテ・ドラフト1位の佐々木も登場 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE INSIDE】盛り上がった関東地区大学野球選手権、ロッテ・ドラフト1位の佐々木も登場

オピニオン コラム
桜美林大vs中央学院大
  • 桜美林大vs中央学院大
  • 5球団が1位入札の末、ロッテが交渉権を得た桜美林大・佐々木千隼君(4年・日野)
  • ドラフト1位指名の貫禄を示した桜美林大・佐々木千隼君
  • 好投した共栄大・太田君(2年・浦和実)だったが…
  • 桜美林大・工藤君(3年・日野)
  • 貴重な二塁打を放って二塁ベース上でガッツポーズの佐俣君(4年・横浜商大高)
  • 桜美林大応援スタンド
  • 中央学院大・成田君(4年・湘南工科大附)
11月11日から始まる第47回明治神宮野球大会への出場権をかけて、今年で12回目となる横浜市長杯争奪関東大学野球選手権が10月31日から4日間、横浜スタジアムで開催された。

首都、神奈川、東京新、関甲新、千葉県の各大学野球連盟から、秋季リーグ戦の1位校と2位校が出場し、5連盟の代表校から2校だけ与えられる神宮大会への出場権を争う大会でもある。

大学球界の重鎮とも呼ばれ、今大会も含めて7度の出場実績がある国際武道大の岩井美樹監督は、「明治神宮大会のベスト4にも匹敵する強豪が集結した」と語っていた。参加10校が勝ち進んで四強がぶつかる準決勝が、事実上の出場決定戦になる。それだけに準決勝は重要な試合だ。

ただ、今年は出場校にドラフト上位指名選手が多く、1位指名4名、2位指名2名ということもあり例年以上に話題も多く、特に5球団から1位指名を集めた創価大の田中正義君(4年・創価=ソフトバンク1位)と桜美林大の佐々木千隼君(4年・日野=ロッテ1位)の両エースが投げ合った初日は5000人近い観衆が集まった。

横浜スタジアム上段席から

第12回横浜市長杯争奪関東大学野球選手権大会に出場したドラフト指名選手
佐々木千隼(桜美林大4年・日野)=ロッテ1位(投手)
田中正義(創価大4年・創価)=ソフトバンク1位(投手)
濱口遥大(神奈川大4年・三養基)=DeNA1位(投手)
大山悠輔(白鴎大4年・つくば秀英)=ソフトバンク1位(内野手)
池田隆英(創価大4年・創価)=楽天2位(投手)
中塚駿太(白鴎大4年・つくば秀英)=西武2位(投手)
丸山泰資(東海大4年・東邦)=中日6位(投手)

横浜市長杯争奪第12回関東地区大学野球選手権大会 準決勝
11月2日 (横浜スタジアム)
■第1試合

【桜美林】○佐々木-大平 【中央学院大】●臼井、田辺-長井
【三塁打】沼田(桜美林) 
【ニ塁打】沼田、佐俣(桜美林)鈴木、長井(中央学院大)

■第2試合

【共栄大】●太田、石井-周藤 【上武大】○山下-吉田
【二塁打】山本、長澤、市根井、小豆澤(上武大)

ドラフト1位対決の試合を制した桜美林大は、中1日で佐々木君が先発のマウンドに立った。津野裕幸監督は、「リーグ戦では経験したことのない中1日になったが、本人が強い気持ちで投げたいという意思表示を示してくれた。邑楽(4年・日大高)という投手もいたが、佐々木に任せた」と、大事な試合を佐々木君に託した背景を語っていた。

桜美林大・佐々木千隼君

そして佐々木君は力むことなく、リラックスした感じで、7分から8分の力でむしろ心地よいような雰囲気で投げていった。それでも、走者が二塁に進むと「上手にギアの入れ方を知っている」(津野監督)という投球術で、大事なところはきっちりと押さえた。

結局、佐々木君は5安打1失点の完封で、桜美林大は明治神宮大会初出場を決めた。津野監督は、「初めてのことで、嬉しいだけです。ことに、4年生が活躍してくれたことが嬉しい」と佐々木君だけではなく、4回に先制タイムリー二塁打を放った沼田君(4年・平塚学園)や、6回に貴重な2点を追加する右越二塁打を放った佐俣君(4年・横浜商大高)、好守と俊足でチームを引っ張って4点目のホームを踏んだリードオフマンの山野辺君(4年・桐蔭学園)など4年生の活躍を評価していた。

また、上武大は山下仁君(4年・須磨翔風)が共栄大打線を6回まで無安打に抑えた。最終的には2安打完封で危なげなく決勝進出を果たして、4年連続8回目の明治神宮大会出場を決めた。

ドラフト指名選手が誰もいなかったことも含めて、上武大の谷口英規監督は「華がなくてスミマセン」と言いながらも、「応援団も含めて、よくまとまって全員で戦っていくというのがウチの持ち味。それが出せたのではないか。神宮で勝負できるというのは、4年生にとってもいい思い出になる」と明治神宮大会出場を果たした思いを語っていた。

なお、翌日行われた決勝では桜美林大が6-5と競り勝って初優勝を果たした。上武大は昨年に続いて準優勝という結果となった。
《手束仁》

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