■混戦の首都大学野球リーグ
半世紀以上の歴史を有する首都大学野球リーグは、会場の都合や大学の授業を優先するという方針もあって、一昨年に大きく編成とリーグの仕組みを変えた。従来の大学野球6校による2勝で勝ち点制というリーグ方式ではなく、一部8校が2試合ずつ行う総当たりでの勝率制とした。ところが、もうひとつ運営がなじんでいかなかったようだ。結局、今春からは再び一部リーグは6校による勝ち点制となった。
しかし、1勝1敗となった後の3回戦は土日の翌日の月曜日というわけにはいかず、予備週を設けてそこで処理する方針になった。従って1勝1敗が多くなると、どちらも勝ち点がないまま預かり状態で、どんどん日程が進んでいくことになる。
そのため第4週に入っていく時点では、東海大と桜美林大が5勝1敗の勝ち点2、預かり1で首位を争っているという状態。また、6戦全敗となっていた城西大が6位ということは分かった。
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東海大vs筑波大
ところが第4週で東海大が筑波大と1勝1敗で預かりとなり、またややこしくなった。しかし、桜美林大が帝京大に連敗したことで勝ち点を失い、5勝3敗勝ち点2の預かり1。帝京大も5勝4敗勝ち点1で預かり2となった。また、筑波大も4勝4敗勝ち点1で預かり2。春の覇者の日体大も城西大に初勝利を献上して1勝1敗となり、4勝5敗勝ち点1の預かり2となった。
状況によっては優勝の可能性もあれば、最下位の危険性もあり、観ている側からすれば面白いものとなっている。とはいえ、当事者としてはたまったものではないだろう。
「1勝1敗になっても次の試合がだいぶ先になってしまいます。正直、そこまでの流れというのは関係なくなります」と話す日体大の古城隆利監督は、困惑を隠せない様子だ。もっとも春はそうした展開の中から、結果的には筑波大と9勝4敗勝ち点4で並んで、プレーオフの末に勝利して6季ぶりの優勝を果たしている。
【見ごたえたっぷりの首都大学野球リーグ 続く】