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【THE INSIDE】見ごたえたっぷりの首都大学野球リーグ…混戦で日程は混迷

オピニオン コラム
城西大・見目君(4年・成立学園)
  • 城西大・見目君(4年・成立学園)
  • 【THE INSIDE】見ごたえたっぷりの首都大学野球リーグ…混戦で日程は混迷
  • 制球力のいい帝京大・小倉君(3年・岡山学芸館)
  • 城西大vs日体大
  • 城西大・竹脇君(4年・世田谷学園)
  • 城西大・荒川君(2年・黒羽)
  • 帝京大ベンチ
  • 帝京大・塚畝君(1年・履正社)
桜美林大が連敗したことによって、首位に立った形になった東海大の横井人輝監督は、「この形になったら、とにかく連敗は絶対してはいけないね。ただ1勝1敗になって、土日で二日続けて違う相手との試合というのも、それはキツいですよ。投手の使い方も考えなくちゃいけないしね」と、現場の指揮官としては何とも頭の痛いことでもある。

それでも、ある意味ではトーナメントの戦いのような覚悟になっていき、「負けられない試合になりますから、精神的には鍛えられますよ」と受け止めている。

大学野球は東京六大学野球に代表されるように、対抗戦というスタイルを原点として歴史が積み重ねられてきた。そこに、高校野球のトーナメント大会とは異なる面白味や味わいも見出してきたのだ。

学校の名誉も背負った対抗戦として戦うことで、意識も向上してレベルも上がってきたのも確かである。また、一般学生も対抗戦という意識の中で、母校を応援していく喜びを味わっていった。

東海大・下石君(3年・広陵)

もちろん首都大学野球も盟主とも言うべき東海大を中心として、日体大や筑波大などに城西大や帝京大が絡み、2014年春から一部リーグに昇格してきた桜美林大も躍進が著しく、新たな対抗戦構図を作り出している。

連盟の仕事を担当している学生に「最終的にどこに優勝の可能性があるのでしょうか?というクイズみたいだね」と話したら、「そうですね。毎週、(順位表を)整理するが大変です」と苦笑。現状では首都大学連盟ならではの独自な日程運営となっているシステムに対応している。

盛り上がる筑波大応援席

東京タイムス時代から首都大学野球の事務局運営にも関わり、取材をし続けているジャーナリスト平田明夫氏は見解としてこう言っている。

「結局は、球場が定まり切らないということが大きいのだと思います。今の時代は昔のように『野球だけやっていていいよ』という時代でもありません。大学野球でも授業を優先していくので、現場の監督さんや選手は大変ですが、現状ではこのような形でしかやっていけないのは仕方がないのでしょう」

とはいえ首都大学リーグも好投手が多く出てきており、ロースコアの競り合いが多くなっている。見ごたえは十分である。混戦と混迷の中から抜け出すのは東海大なのだろうか、それとも大逆転があるのだろうか。興味は尽きない。
《手束仁》

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