体力医学研究所の永松俊哉所長は、中学・高校在学時に運動・スポーツ活動を継続することが抑うつや疲労感、ストレスを緩和することに有効との見解を発表した。
永松所長は、国内外で近年発表された青少年のメンタルヘルスと運動にまつわる論文の文献研究(レビュー)を実施し、日本体力医学会学会誌「体力科学」に「青年期におけるメンタルヘルスと運動・スポーツ活動の関係」を公表。
論文で、青年期にあたる中学・高校時代に運動やスポーツに取り組んで継続することは、ライフスキルやストレス対処能力を高めて抑うつ、疲労感、ストレスなどの緩和に効果があると発表した。
運動やスポーツのトレーニングを長期に継続すると、疲労に対する “馴化(じゅんか)”が生じる。すると、身体と精神的な疲労を感じにくくなる。また、青年期のスポーツ経験によって将来のライフイベントをうまく乗り切るために必要な能力であるライフスキルが高まる。
運動部やスポーツクラブで積極的な活動を行うことは、ストレス対処能力の獲得や情緒の安定化が進むだけでなく、スポーツ実践経験によって抑うつ感やストレスを軽減する効果が高まり、メンタルヘルスの改善や維持につながるとしている。
《美坂柚木》
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