3月のUFC196でも対戦した両者。そのときは2階級上の相手にマクレガーが序盤からスタンドでペースを握るも、ネイトのワンツーが顔面をとらえたところから形勢逆転。最後はグラウンドでチョークが決まり一本負けを喫した。
ふたりの再戦は当初7月の『UFC200』で予定されていたが、4月にマクレガーが起こした引退騒動により撤回、紆余曲折を経て今回ようやく実現した。
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コナー・マクレガー (c) Getty Images
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ネイト・ディアス (c) Getty Images
■序盤はマクレガーがローから主導権を握る
第1ラウンドは序盤から、マクレガーが左のローキックでネイトの意識を下に持っていく。出入りの激しい動きで顔面にパンチを集めた前回の戦いから、大きく戦略を変えてきたことがうかがえる立ち上がりだった。
狙い通りローから顔面への左ストレートにつなげたマクレガーはダウンを奪うが、ネイトの柔術を警戒してグラウンドで深追いはしなかった。ヒートアップしたネイトも拳を振るうが、スタミナがある段階ではマクレガーのほうがスピードで上回っていた。
#NateDiaz gets tagged early!!!! #UFC202 https://t.co/M6QgECZEVa
— UFC (@ufc) 2016年8月21日
第2ラウンド、セコンドに「この調子で行こう」と送り出されたマクレガーは、鋭い踏み込みから左の強打で再びダウンを奪う。だが今回もネイト相手に寝技は挑まない。立たせて再開する。
前のラウンド同様にローを蹴るマクレガー。ネイトは顔面から出血しても闘志が衰えることなく前へ出続ける。ネイトのパンチにカウンターを合わせるマクレガーだが、徐々に相手の圧力に屈して後退する場面が増えてきた。
ガス欠を感じさせるマクレガーに対し、徐々に体格で勝るネイトの時間が始まった。パンチが顔面に届き始め、第1ラウンドでは見られなかった連打も出る。ついにネイトの拳がマクレガーをとらえダウン。すぐに立ち上がったが、ネイトはマクレガーを金網に詰めて連打。
OHHHH!!!!! #NateDiaz is gaining momentum!!!! #UFC202 https://t.co/ghOpkJCVG8
— UFC (@ufc) 2016年8月21日
逆転劇の再現かと沸き立つT-Mobileアリーナ。だがマクレガーがしのぎ切り、なんとか第2ラウンドを生き延びた。
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