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語学習得なら母語が通じないところでの生活が一番

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オーストラリアの中でも南オーストラリアは決して大きい州でもなく、州都アデレードでさえ人口は150万人ほど。

日本では山口県や愛媛県がほぼ同じ人口のようです(ウィキペディアによる)。このアデレードから更に北東へ300km行ったところにレンマークという田舎町があります。人口は約7000人ほど、広大なブドウ畑とアーモンドの木に囲まれた静かなところです。

またこの街は、オーストラリアでは長いことで有名なマレー川(約2500km)のほとりであるリバーランドと呼ばれる区域の一部となっており近くの国立公園では、オーストラリアを思わせる大草原が広がります。

昨年と同様、この地区で仕事(日本の短期留学生のアシスタント)をするにあたっては職場からホームステイを義務付けられていました。ホームステイと言っても街が小さいのでステイ先の親は、ほとんどが近所の学校の先生・スタッフの場合が多く、隣近所が知り合いというのもうなづけます。

さて、そんな街でのホームステイとライフスタイルについて紹介しましょう。

●家族くるみでの付き合い

小さな街だからこそ、ホームステイを受け入れるご家庭は家族ぐるみで受け入れてくださるところも多いようです。田舎に行けば行くほどアジア人が少なくアジアレストランも激減します。通常、学生たちが現地に到着するとホームステイからのお迎えがあります。他の地域に比べても家族くるみでのお迎えが多く、それは家族で受け入れたいとの気持ちの表れなのでしょう。

●週末には遠出で息抜き

学校の先生・スタッフが多いこの地区での週末の息抜きはやはりドライブと話してくれたのは、中学校のあるスタッフ。放課後での買い物にはマーケットで知り合いに会うことも多く、たまには気持ち的にも学校から離れた場所で息抜きをしたいと笑って話してくれました。

レンマークはアデレードからは車で3時間強かかりますが、ビクトリア州のミデューラという街までには約1時間。この街まで行くと、生活に必要なものほとんどが揃うのだとか。週末はその街で映画やショッピングを楽しむそうです。

●ギリシャ人の街

海をはるばる超えて渡ってきたギリシャ人、このレンマークには多くのギリシャ人からの移民が多いとか。多い理由は昔のギリシャの内戦の話にさかのぼるようです。

街の風景は全くギリシャを思い浮かべるまでには至りませんが、地域の学校の第二言語にギリシャ語がありました。

オーストラリアの義務教育では第二言語が授業の中にあります。私たち日本人には英語が第二言語ですが、このオーストラリアでは第二言語は様々な言語があります。地区によって人口密度の高い国の言葉が学校での第二言語になるようです。このレンマークでの第二言語はギリシャ語とか。しかしながら、日本に興味のある人は多く、日本語を第二言語のクラスに取り入れたいそうです。 やはり日本人が少ないということが彼らの興味を引くきっかけになっているようです。

●放課後はクラブや友達と

塾のシステムがないオーストラリアでは、放課後の時間の過ごし方は様々。このレンマークは特に何かあるわけではないので、部活動か友達と遊ぶことが中心のようです。

日本の学生たちはほとんどバディ(学校でのお世話係)と一緒に時間を過ごすようになるので、日本の学生には英語の学びそしてバディには世話をする責任と両方にとってよい経験になるのがショートステイ留学のよいところ。大都会のように遊ぶ施設が多くないだけに、学生同士がお互いの環境の違いを交換できる時間は多くあるようです。

●アジア人が少ない地域がベスト

アデレード市内からここまで離れると住宅街でアジア人を見ることが少なくなります。これは言葉はもとよりオーストラリアの生活文化を知るには最適。日本とはまったく違う考え方・習慣に最初の数日は戸惑うことばかりですが、日々の生活のこと、じょじょに慣れていきます。

●英語を知らないのは当たり前ということ

私たち日本人にとって基本的に英語は第二言語。間違えて当たり前で、通じないことを恥じる必要もないということ。恥ずかしいのは日本のことを聞かれた時に答えられないこと。たとえば、今の日本の人口、首相、食文化など聞かれた時にどれだけ答えられますか?現地の中高校生から日本についての質問は、人口や食文化。これだけの小さな街では特に東京の大都会の様子を知る由もありませんから。

日本を知らない人にどれだけ日本のことを正しく伝えられるかそれがとても大切なポイントだと思えるようになりました。

●他人と家をシェアするという考え方

オーストラリアの不動産も都市部に行けば行くほど高騰し一人や一家族では住みにくいのが現況、この中で利用されるのがルームシェアという方法です。一つの家(テラスハウスやアパートも含み)の中で数人が生活するというもの。家賃をその人数で割るので比較的安い値段で借りることができます。

また家を購入している場合も、自分の家をシェアとして提供している人も多く見かけます。学生が利用するホームステイもこれらの考え方と同じ。自分の家を他人に貸すというものですが、この場合は、基本的には食事などもすべてホームステイファミリーがしてくれるというものでオーストラリアの家庭の中で文化や習慣を知るにはよい機会となります。日本人には慣れないルームシェア、他人が一つの家に住むという習慣はオーストラリア人はどのように思っているのか、「安いし合理的」というのが答えのようです。

日本では馴染みのないホームステイですが、外国を学びそして自分が日本人であるということを認識するにはよい機会になると思います。特に今回のように都市部から遠方に行けば行くほど学びの多いものになるように感じました。

《Asami SAKURA from Adelaide, SA》

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