【THE REAL】鹿島アントラーズの異能のストライカー、土居聖真が追い求めるゴール…抜け目なく、貪欲に 3ページ目 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【THE REAL】鹿島アントラーズの異能のストライカー、土居聖真が追い求めるゴール…抜け目なく、貪欲に

オピニオン コラム
土居聖真 参考画像(2015年5月5日)
  • 土居聖真 参考画像(2015年5月5日)
  • 土居聖真 参考画像(2015年5月5日)
  • 土居聖真 参考画像(2015年5月5日)
  • 土居聖真 参考画像(2015年4月21日)
  • 土居聖真 参考画像(2015年2月25日)

昨年7月の石井正忠監督の就任とともに、アントラーズはフォーメーションをそれまでの「4‐2‐3‐1」から伝統の「4‐4‐2」へ戻した。土居もトップ下からフォワードへ変わったが、ピッチの上でなすべき仕事は変わらない。

コンビを組む金崎とともに、がむしゃらにゴールに絡み続ける。相手ボールになった瞬間から金崎とともに激しくプレスをかけ続けて、守備における「一の矢」となる。

■アントラーズの勝利に貢献したい

ケガからのリハビリに励む日々で、筋力トレーニングでもすすんで負荷を大きくした。ピッチに戻るからには、新たな武器を自分の体に搭載させる。守備で見せるハードワークと闘争心は、土居をして「自分を変える」と言わしめた一端でもあった。

そして、レッズ戦で決めたゴールで2年前の8ゴールに並んだ。残りは12試合。自己最多記録更新はもちろんのこと、いま現在の土居の充実ぶりを見れば、二桁を大きく超える可能性も十分にある。

「チームメートたちが自陣からしっかりとつないで、前線まで運んできてくれたボールなので、僕も気持ちを込めてシュートを打たないといけない。ゴールへの意識や1点の重みというものを、いままで以上に強く意識しながらプレーしています」

もっとも、レッズ戦は直後に喫した元日本代表FW李忠成の連続ゴールで苦杯をなめた。ガンバに逆転負けを喫した開幕戦に続く2敗目。ファーストステージの17試合で10失点と最少を誇った堅守は、一転してセカンドステージの5試合だけで最多タイの10失点を数えている。


土居聖真 (c) Getty Images

ファーストステージを制したことで、追われる立場となるセカンドステージへ。厳しい戦いが増えると覚悟していた土居は、表情を引き締めながら「だからこそ僕たちの強さが試されるというか、鹿島の真価が問われると思う」と決意を新たにしていた。

5試合を終えて8位に甘んじているいま、アントラーズの勝利に貢献したい想いはますます強まっている。

「連敗しないことが一番重要だと思う。しっかりと気持ちを切り替えて、チーム全体で反省することも必要ですけど、実際にグラウンドのなかでプレーしている選手たちが話し合わないと。(5試合で10失点は)守備陣だけのせいではないので、前線の選手たちもしっかりと話し合って、細かいところを突き詰めて改善していかないとまた続いてしまうので。

そのうえで、僕は前線の選手なので、ゴールやアシストで結果を残していく。今日のゴールではチームを助けられなかったけど、これからもっともっとたくさん点を取って、チームを助けられる存在になりたい」

まもなく訪れるであろう、自己最多ゴール記録の更新も土居にとっては通過点。年間王者獲得を最終的な目標にすえながら、172cm、63kgとやや華奢な体にゴン中山をほうふつとさせる泥臭いゴールを生み出す稀有な得点センスとスタミナ、そして闘争心を搭載した異能のストライカーが、常勝軍団アントラーズの前線で輝きを放ち続ける。
《藤江直人》

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