重量級で複数の世界チャンピオンを抱える英国ボクシング界。元ヘビー級世界王者でイギリス出身のレノックス・ルイス氏は、「今はイギリスのボクシング界にとって素晴らしい時期だ」と後輩たちの活躍を喜んだ。
長くヘビー級に君臨し続けてきた、クリチコ兄弟の弟ウラジミール・クリチコ。彼を2015年11月に破り、WBAスーパー王座、IBF王座、WBO王座、IBO王座を獲得したのは英国出身のタイソン・フューリーだった。
その後、フューリーは契約の関係でIBF世界王座を手放し、一旦ベルトは米国のチャールズ・マーティンの手に渡る。だがすぐにアンソニー・ジョシュアがタイトルを奪取、ベルトを英国へ持ち帰った。
「英国のボクシングにとって今は素晴らしい時代だ。特にヘビー級はね。フューリーがいるし、ジョシュアも出てきた。デイビッド・ヘイもいる。ほかにも名前は挙げられないが何人か良い選手がいる」
ルイス氏は取り分けジョシュアがお気に入りだと話す。
「ジョシュアには素晴らしい力と若さがある。今の彼は素晴らしい状態だ。技術面にはかなり取り組む必要があるが、それがボクシングでの成長というものだ。ひとつの試合を見たうえで、どうすれば自分を向上できるか、どこにたどり着きたいかと考える。それこそ彼が基本的にやっていることだ」
現役時代は米国に渡りマイク・タイソン、イベンダー・ホリフィールドと対戦したルイス氏。そのころと比べ今の英国出身選手は、地元で戦えるのも素晴らしいことだと笑顔を見せた。
《岩藤健》
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