ソチパラリンピックでは、アルペンスキーで銅メダルを取得した、ステファニー・ジャレンという選手がいた。大会後、ほとんどの選手がステファニーを最も凄い選手だったと賞賛したという。
その場では金メダルを獲得したのではなく、銅メダリストを最も凄い選手だと賞賛する感覚が、掴みきれなかった。
ステファニーは、片腕と片足がない選手だ。そんな彼女が、「片足だけがない」「片腕だけがない」という選手と同じ土俵に上がって戦い、しかもメダルを獲得したということは、他の選手にとっても考えられないことだったのだろうと、想像はついた。
とはいえ、「それは突き詰めて何が凄かったのか」という点が、感覚的にも掴めなかった彼らは、その凄さを放送によって伝えられなかったと悔やんた。
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《大日方航》
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