横浜DeNAベイスターズ、球団とスタジアム一体経営で「強いチームへの道筋現実に」 | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

横浜DeNAベイスターズ、球団とスタジアム一体経営で「強いチームへの道筋現実に」

新着 ビジネス
横浜DeNAベイスターズ、横浜スタジアム一体経営で「強いチームへの道筋現実に」
  • 横浜DeNAベイスターズ、横浜スタジアム一体経営で「強いチームへの道筋現実に」
  • 横浜DeNAベイスターズ、横浜スタジアム一体経営で「強いチームへの道筋現実に」
  • 横浜DeNAベイスターズ、横浜スタジアム一体経営で「強いチームへの道筋現実に」
横浜DeNAベイスターズは1月21日、横浜スタジアムを取得したことを発表した。2015年11月24日から公開買い付けを実施、2016年1月20日にこれが完了したもの。

これまでは、球団とスタジアムが別企業で運営されてきたことにより、各種のハードルが存在しており、球団経営面での課題がチーム力に大きく影響してきた。今回の経営一体化により、球団とスタジアムの運営が一本化され、迅速な経営判断からなる、スタジアムを基盤とした各種変革が実施される見通しとなった。

横浜DeNAベイスターズの池田純社長は会見で以下のように話した。

***

横浜DeNAベイスターズと横浜スタジアムが一体経営となります。ファンのみなさま、既存株主の企業のみなさま、個人株主のみなさまに感謝を申し上げます。

ベイスターズの健全な経営に向けた構造変革、強いチームへの道筋も現実になりました。大きな責任を、DeNAベイスターズは担います。

2016年シーズンは目前です。2016年シーズンでも多少変わることはお見せできますが、多くの改善は2017年以降になると思います。

まず、市民球場の性質を重視すること、横浜市民に楽しんでもらえるイベント開催、ハード、ソフト、バランスのとれた飲食の拡充、コミュニティ、ボールパークの推進などです。

これまで世界の70以上のスタジアムを見てきまして、ただ単に野球をやるスタジアムから、文化遺産として価値の高いスタジアム、そして野球を楽しむことのできるスタジアムにしていきます。

これにあたり9つのポイントがあります。

1つめ、カラー、色です。現状は他球団のカラーになっているシートを我々の色、ブルーに変えることなど、色の統一です。

2つめ、イベント、演出。これは野球の魅力を演出により高めていきたいと考えています。

3つめ、シート。これまでもいろいろな席を作ってきましたが、そうなると席の数が減ることも考えられます。いろいろな球場でも、新たなシートができています。人々が空間を移動するためにも新たなシートの創出が不可欠だと思います。

4つめ。歴史です。大きな箱物をつくって終わりという時代は終わっています。そこで見られるコンテンツが大事です。ベーブ・ルースがプレーした横浜スタジアム、横浜を冠した公園、日本大通りという立地。これはお金で買えないかけがえのないものだと思っていますので、この価値をしっかり表現していきます。

5つめ、野球の公園です。スタジアムの外にはいろいろな方々がいます。憩いの場として横浜公園にいらっしゃる。公園自体を野球の公園だよ、ということをいかに表現するかということです。

6つめ、食です。2回が終わるとお弁当がなくなったり、みかん氷がありますが、この球場に行ったらこれを食べよう、というものはまだまだ少ないと考えています。球場の名物に対して昨年からトライしてきましたが、どんな食、名物が適しているのか考えていきます。

7つめ、芝です。子供達が夢見る世界は本物でありたいと思います。屋外で、太陽と風、グリーン、芝というものは大切な要素です。運営を経て、どういう芝が最適なのかが見えてくると思います。数年後の人工芝の張り替えまでに、最適な芝、グリーンを見定めます。

8つめ、超える。これまでは横浜スタジアムはコンクリートで囲われた、閉ざされた球場でした。野球に興味のない方には、閉ざされた中の世界の伝え方に苦心してきました。市民に開かれた球場を作るにはどうするのか。いまはSNSや動画も浸透していますが、それがメリットなのかデメリットなのかということです。物理的にも、精神的にも開いていくことで、市民との距離を近づけていきたいです。

9つめ。景観。横浜スタジアムは95%を超える認知度がありますが、来ましたか、と聞くと一気に落ちますし、横浜と言って思い浮かべるものとしても高くはない。横浜スタジアムが世界的に紹介されていることも少ないと感じています。景観のひとつになっていかねまばらないと考えています。街のアイコンとして、人の心に刻まれるような球場を作っていきたいと思います。

横浜スタジアムの夢も描かせていただきました。これが未来予想図になり得るものなのか、しっかり議論ができればいいなと思います。

横浜スタジアムの変革というものが、ハード、ソフトともにどのようにできるのか。フェンウェイパークなどのように愛される球場にしていかねばならないと思います。

今回、大切なものかつ、とても大変なものを手にしたと考えています。
《編集部》

編集部おすすめの記事

page top