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森喜朗氏、情報開示は「時代の流れに対応」

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森喜朗氏、情報開示「時代の流れに対応」
  • 森喜朗氏、情報開示「時代の流れに対応」
  • 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織員会は12月18日、都内で第9回の理事会を開催した。(森喜朗会長)
  • 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織員会は12月18日、都内で第9回の理事会を開催した。(森喜朗会長)
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織員会は12月18日、都内で第9回の理事会を開催した。開かれた運営と決定フローの徹底を重視することが報告された。

サステナビリティの重視という観点から、トヨタ自動車の豊田章男社長を座長とする、改革チームの運営に関しても言及があった。

森喜朗会長と、武藤敏郎事務総長により、質疑応答が行われた。

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Q:見える化による改善は、どのような効果があるとみていますか。

武藤氏:見える化を組織委員会でなにから始めたらいいかということです。これについては2016年のリオ五輪の際のジャパンハウスに絞りました。トヨタ自動車さんから5名常駐いただいて、最終納期はリオの五輪に間に合わせるということです。

そのためにはどういう作業が残っているのか。いまどういうことが残っているか、ということを可視化しています。9月くらいから始めました。その結果、いくつか遅れていることがはっきりしました。そういうものを認識して、どう取り戻せばいいのか。作業を再スタートし、間に合うように個々の担当ベースで月別に分析し、日にち別に分析しました。これは膨大なもので、壁一面になりました。遅れたものは「赤」にする、順調なものはその他の印をつけるということです。

ジャパンハウスに関しては、いつまでに決めなければいけないか、というところに落とし込みました。これをその他のものに横展開していくということで、競技会場の建設など期限は順次出てまいります。いつまでに作り、そのためにはどうしたらいいか。内部の設備をどのくらい時間をかけるのかなど細かくやっていきたいと思います。

Q:エンブレム問題に関して「審査に不正があった」などとしています。これまで大きな影響があったと思いますが、今後の進め方は、国民に理解を得られるのでしょうか。

武藤氏:私の理解では、選考過程の中で一部不透明な部分があることが9月に私どもが出した報告で指摘されることがありました。他に関しては前回の報告で事態がはっきりしたということがありまして、責任を明らかにしました。

今回は、不適切な部分があったということと、最終決定に大きな影響を及ぼしてはいないということです。

いままでの改革の方向で、結論はいいのではないかと思います。そもそもはガバナンスを取れていない。決定規則が明確でなかった。そこで意思決定の手続きを明確化するための体制を用意しました。見える化とガバナンスの両輪で改革を進めていければと思います。

森氏:冒頭でも話をしましたが、オリンピックの問題、いろいろありますね。オリンピックはこういう風にやりなさいという規則はないんですよ。そしてみな、50年前のことを知らないのです。記者のみなさんもそうだと思います。1964年も、長野も、札幌も、こういうやり方をしていたんですと(模範がある)いうことであれば、なるほどとなる。その模範に則ってやると、みなさん私が無責任だと書く。なにもかも、いまは昔と違って情報開示していくこと、これは時代の流れで、対応したと思いますし、反省しています。

武藤さんが事務総長になるということは、私がお願いしました。それも開示しないといけないのでしょうか。我々は失敗もしたと思いますから、考え方を変えていきましょう、ということです。

スタッフも出向ですから。財務省、東京都庁、文部省などですね。全部違う、給料もらっている人、もらってない人。横並びは難しいんです。そして4割は東京都の方でお役人です。お役人は機密が多いから、見せられないのですが、今度は見せろということで難しい。それがよくないということで怒られたので対応しています。

職員のみなさまは疲れ果てている。議論で喉がヒリヒリするというくらい、本当によくやっていると思います。

Q:新しいスポークスパーソンとして採用された小野さんに期待することを教えてください。

森氏:いま安倍内閣は活躍する女性を掲げています。組織委員会の会長ら、見える場面にいる人は男性が多く、女性がいたらいいなと。そして外務省にお願いをしまして、官邸でも広報官をされていて語学も堪能ですし、お願いをいたしました。大変期待をしています。お名前もいいですね。ひかりこさん。私や武藤さんのような無骨な人がメディアに出るよりは、小野さんが出て行かれるとよりみなさまに関心を持っていただけるだろうということです。
《編集部》

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