イタリアの自転車プロチーム、ランプレ・メリダへの移籍を発表した新城幸也が10月16日、栃木県宇都宮市内で記者会見を行った。
10月18日に開催されるジャパンカップサイクルロードレースに参加するために帰国した新城。2009年にフランスのブイグテレコムに加入したが、チームは2012年からメインスポンサーが代わり名称がヨーロッパカーとなった。
だが、ヨーロッパカーは今シーズン限りでのスポンサー撤退を発表。新スポンサーは決定したがチーム規模の縮小、チームメイトでエース選手のピエール・ローランなどの移籍、今年のツール・ド・フランスのメンバーに選出されなかったこともきっかけとなり、新城も移籍に踏み切った。
新城は笑顔で報道陣に向けて挨拶をした。
「2016年シーズン、ランプレ・メリダで走ることになりました。ここでご報告させ ていただきます。かれこれ7年間、フランスのチームで走ってきたのですが、7年間 でグランツール8回走ってきて、たくさん大きなレースを走って、いろんな経験をし てきました。ですが、まだまだ選手として走りたい、走っていないレースもあります し、もっと走りたいレースもありますし、それで今年いろいろなチームを探した結果、今あるワールドツアーチームの中で一番歴史が長いのがランプレ・メリダでした」
新城は長年プロツアーに参加した経験を感じたい、違う国のチームの経験もしたいという気持ちからランプレ・メリダを選んだと続ける。
「来年のスケジュールもこれからの話し合いですし、合宿にいつ行くかも決まっていない。今はチームが決まっただけなんですけど、来年に向けてのモチベーションはすごくあります。来年はオリンピックもありますし、もちろんツール・ド・フランスは今年出られなかったぶん、来年強い思いで臨みたいと思います。日本人初のグランツール優勝という道も、来年叶えられたらと思います」
グランツールと呼ばれる三大レースは、ツール・ド・フランスに5回、ジロ・デ・イタリアに2回、ブエルタ・ア・エスパーニャに1回参戦している新城。ツール・ド・フランスでは2012年に敢闘賞を獲得し、日本人で初めて表彰台に上がっている。ステージ優勝での表彰台に向けて、新天地での活躍に期待したい。
《五味渕秀行》
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