アフリカ大陸のチームとしてツール・ド・フランスに史上初出場、旋風を巻き起こしているMTNクベカに、最終日のパリ・シャンゼリゼで表彰台に上がる可能性が浮上している。
MTNクベカは、ツール1週目にはエリトリア出身のダニエル・テクレハイマノが山岳賞ジャージを着用。さらに第14ステージではイギリスのスティーブン・カミングスがステージ優勝を挙げるなど活躍を続けている南アフリカのチームだ。
休息日前の7月20日、第16ステージではテクレハイマノ、エドバルド・ボアッソンハーゲン、セルジュ・パウエルスの3人が逃げ集団に入り、それぞれメイン集団から約15~19分の差をつけて逃げ切った。
この結果、各ステージでのチーム上位3人のタイムを合計して争われるチーム総合成績でMTNクベカは2位に浮上した。首位のモビスターとは20分50秒の差があるが、上位につけるチームのほとんどが個人総合争いの選手を抱えているため、今後のステージでは逃げに選手を送り込むことは難しい。
つまり、残るステージで再びMTNクベカが逃げに複数の選手を送り込んで逃げ切れば、チーム総合成績で逆転し、パリの表彰台にチーム全員で上がることができる。これは、アフリカの子どもたちに5000台の通学用自転車を寄付するチャリティ活動を展開しているMTNクベカにとっても大きなアピールとなる。
イェンス・ゼムケ監督は「パウエルスが総合18位になったし、ステージのチーム成績でも再び優勝した。いくつかの順位も挙げたし、エキサイティングだったね」とチームの健闘を称えている。
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