ツール・ド・フランスの現場で初めて見かけた、風変わりな大型バス。車内に簡易ベッドをしつらえた簡易宿泊施設で、大会会場の設営スタッフのために提供されたもののようだ。
会場設営スタッフは前日の夜に移動し、明け方までにゴール地点の会場施設を設営する。そのためレース中は貴重な睡眠時間で、木陰にハンモックやデッキチェアを持ち込んでグッスリと寝入っていた。体力的には非常にハードで、回復するためには良質の睡眠が必要。そうした状況を考慮して、大型バスを改造し簡易宿泊施設としたのだ。
彼らは業務として会場設営に従事しているので、レース展開にはまったく関心がないという。そういったコメントもいかにもプロらしく、また限られた時間の中で移動して設営するだけに長年の経験が必要で、この仕事に従事していることを誇りに思っているようだ。
「ツール・ド・フランスが終わったらバカンスを取る。それが楽しみだね」と語っていた。
《山口和幸》
page top