国際サッカー連盟(FIFA)の幹部が一斉に起訴された事件で、5月29日に行われる会長選挙への影響が取り沙汰されている。ゼップ・ブラッター会長は5選を目指しているが、連盟内部では反ブラッター派が急速に力を増してきた。
会長選の延期もあるのではと質問されたFIFA幹部は、「会議も選挙も延期する考えはない」とキッパリ否定。「以前にも話したがひとつの事柄が、他のことに関係するわけではない。だから議題に沿って進めるし、選挙は予定どおり行われる」と話した。
だがFIFAとブラッター会長を取り巻く状況は逆風が吹き荒れている。欧州サッカー連盟(UEFA)のミシェル・プラティニ会長は、スイスのチューリッヒでブラッター会長と会談し、辞任を求めたが断られたと明かした。
だがブラッター会長への辞任要求は、イギリスのデーヴィッド・キャメロン首相も支持するなど、スポーツ界だけに留まらない注目を集めている。
そんな中でプラティニ氏は、予定通り会長選挙が行われるなら、欧州各協会は大半がブラッター会長の対抗馬に投票するだろうと語った。FIFA内部の大規模な汚職事件に関しては、いずれブラッター会長にも何らかの捜査がおよぶと見られる。そのときに混乱しないためにも、会長職を解いておきたい狙いも見え隠れした。
《岩藤健》
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