各部活動がそれぞれに輝かしい成績を残し続け、伝統を紡いできた明治大学。選手たちが日々高みを目指して鍛錬を積んでいることに支えられた実績だ。結果を残すことで彼らは脚光を浴びる。
注目をあびる学生選手の反対側には取材者がいる。「伝えよう」とする人間は大手メディアだけではなく、明治大学の選手たちのすぐそば、同じキャンパス内にもいる。「明大スポーツ新聞部」だ。
明治大学において唯一の学生新聞部である「明大スポーツ新聞部」。休日返上で各部活の遠征活動を自費で追いかけ、日々彼らの活躍を記事にする。活動は文化部としての側面以外に、「体育会」の一員としての役割も果たしている。
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明大スポーツ新聞
今回、明治大学の部活を支える縁の下の力持ち「明大スポーツ新聞部」について、明大スポーツ新聞部編集長の坂本寛人さん(商学部3年生)に話をうかがった。
---:明大スポーツ新聞部の活動を教えてください。
坂本寛人編集長(以下、敬称略):主に活動内容はふたつあります。
ひとつは取材活動です。部員は40人いるのですが、ひとりが4つの競技を担当し、週末に各々取材に行くという形になっています。その結果を新聞部のウェブサイトにあげて、はじめて活動完了となります。
もうひとつが月に1回発行される明大スポーツ新聞の制作です。この新聞を作成していく過程で、部活の良さを味わうことができます。
記事内容ですが、「今月はこの部活の活動が結果を残したから、今月の一面記事はこの部活にしていこう」など全員で会議して決めて、刷っていきます。基本的には2週間ほどの期間をかけます。その期間内には5回ほど、全員参加の会議・作業をする時間が設けられています。
本当は新聞のみですべての部活の活動を伝えたいのですが、お金も時間もかかり、なかなか難しいので、ウェブと併用して情報を発信しています。
---:月間ページビュー(PV)はどれくらいですか?
坂本:1日が5000PVくらいですので、月間は15万PVくらいですね。
---:新聞作りの費用はどうしているのですか?
坂本:大学から補助金をもらっていたりもするのですが、基本的には新聞に載せる広告でまかなっています。
---:広告は自分たちで売り込みにいくのですか?
坂本:いえ、ほとんどは月によって自動的に決まっていきます。沢山問い合わせもきていて、時には選別もするんですよ。やはり伝統もあって、昔からのコネクションや、広告を出していただいている企業の関係者の方などからどんどん繋がっていって、広告出稿してくださることが多いです。自分たちでも年に1回ほどですが、大学の周辺のお店にひとりずつノルマを決めて訪問したりもしています。
---:新聞の部数はどれくらいになりますか?
坂本:基本的には1万部数です。ラグビーなどが盛り上がるとき、例えば、明治と早稲田の戦いの特集号は3万部数発行していたりもします。
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明大スポーツ新聞部編集長、坂本寛人さん
---:新聞の発行費用はいくらくらいですか?
坂本:1万部数発行するのに50万円ほどですね。
---:広告費でまかなえているのですか?
坂本:各月で見たら赤字の月もあるのですが、トータルで見たら一応黒字になっています。もちろん、大学から新聞作成の際にお金をいただいていたりもするのですが。
---:新聞の発行費用しかかからない?
坂本:カメラ、パソコンの費用ははじめにかかることがありますが、毎月かかるのはコピー代だけですね。
【明大スポーツ新聞部…休日返上、自費で各部活の活動を追い続ける 続く】