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【澤田裕のさいくるくるりん】GWの伊勢志摩ツーリングで、久しぶりのダート走行を楽しむ

オピニオン コラム
横山展望台から下った先に現れたダート。堅く締まった路面は、ロードバイクでもOK
  • 横山展望台から下った先に現れたダート。堅く締まった路面は、ロードバイクでもOK
  • 鋸山林道のピークにあった土砂の壁。この壁を越えて五日市方面に下った
  • 三国峠を越える旧中津川林道には、今も18kmのダートが残る
  • 2002年に高宕林道を訪れたときのワンカット。通行止めとなっていた区間を、自転車を担いで迂回した
  • 大峠から下る途中の真木小金沢林道で出合った野猿
ところで、ダートの楽しさとはいったいなんでしょうか。まず挙げられるのがハンドルやブレーキ、シフトレバーを操ること。路面の様子が刻々と変わるダートではタイヤが進む先を見据え、これらの操作を繰り返すことになります。また、スリップして後輪のグリップが失われそうになったら、その瞬間にペダルにかける力を抜いてグリップを回復。自身の判断で自転車を操っていると、実感できること請け合いです。

■ダートは非日常感も味わえる

刻々と変わるのは路面だけではありません。辺りの景色もカーブを曲がるたびに変わります。それは植生だったり地形だったり。花が咲き乱れるヤマザクラやツツジもあれば、清水がほとばしる名も知らぬ滝もあります。多くのダートは峠越えということで、標高が上がるにつれパノラマが広がるようにもなります。


2002年に高宕林道を訪れたときのワンカット。通行止めとなっていた区間を、自転車を担いで迂回した

一方でクルマはおろか人にも滅多に出くわすことはなく、秘境に足を踏み入れたかのような、そんな非日常感も味わえます。走行中にサルやシカといった野生動物に出くわすことも、打ち捨てられたクルマや民家を目にすることもあり、それはここまでたどり着いたという達成感とは裏腹の、心細い気持ちをも誘発。せかされように先を急ぎ、やがて日常に戻ったときのホッとした気持ち。これは何とも言いがたいものです。

最後にダートを走る際の注意点を少々。最低限の基準に基づいて造られたダートは、気象災害などの影響により通行禁止となることもしばしばです。そのため管理する自治体のウェブサイトなどで、最新の動向をチェックしてから出かけましょう。また、現地で自転車や身体にトラブルが生じても、助けを求めるのは困難。そのため出かける前の整備はもちろんのこと、ヘルメットをかぶったうえ転倒しないよう慎重に走ります。いざというときのための救急用具や整備工具も忘れずに。慣れないうちは単独走行も避けたほうがいいでしょう。
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