なかでもよかったのが展望台から下った先、合歓の郷入口交差点で県道17号に合流するまでの2kmほど。そこは堅く締まったダート(未舗装道)だったのです。
■ 走りごたえのある貴重なダート
僕が自転車を始めた30年前は、関東近郊にもダートがありました。記憶に残るのは、奥多摩駅から国道411号を奥多摩湖に向かう途中で分岐する鋸山林道。最初に訪れたときはかなりの部分がダートで、しかも峠のピークには土砂の壁がありましたが、1995年に再訪したときは全線舗装。今は壁があったところが公衆トイレになっています。

三国峠を越える旧中津川林道には、今も18kmのダートが残る
山梨県の大月から大峠を経由して国道139号に合流する真木小金沢林道も、峠から先は延々と続くダートでした。ダム工事のため閉鎖されていたものが、その完成に伴って全線舗装で通れるようになったのもつかの間。今は法面が崩落する危険性が高いため、通年にわたって通行が禁止されています。
ということで貴重なダートも次々と舗装されてしまったわけですが、それでも長野と埼玉の県境、三国峠を越える旧中津川林道や箱根外輪山の麓を巻く白銀林道、房総半島の中ほどにある高宕林道など走りごたえのある林道があります。最近はロードバイクを起源としつつダート走行も視野に入れたシクロクロスバイクやグラベルロードが注目を集めていますから、これらが真価を発揮する道として訪ねてみるといいでしょう。
【GWの伊勢志摩ツーリングで、久しぶりのダート走行を楽しむ 続く】