【澤田裕のさいくるくるりん】サイクルショーの未来はどこにある? | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【澤田裕のさいくるくるりん】サイクルショーの未来はどこにある?

オピニオン コラム
試乗する人を対象に、サイクルモード会場に設けられた試乗前レッスンコーナー。同様のものはサイクルエキスポでも
  • 試乗する人を対象に、サイクルモード会場に設けられた試乗前レッスンコーナー。同様のものはサイクルエキスポでも
  • 幕張メッセ周辺には飲食店が少ないため、会場の休憩コーナーには全国各地の特産品が並んだ
  • ウィーラースクールジャパンのブラッキー中島隆章さんが、子ども向けの自転車教室を開いた
  • 各出展者のテントと幟がサイクルエキスポの会場を埋めた。アクセスのよさも相まって、スポーツ自転車には縁の薄い人の姿も
  • 会場となったさいたまスーパーアリーナ。さいたま新都心駅から徒歩3分とアクセスは抜群
  • 【澤田裕のさいくるくるりん】サイクルショーの未来はどこにある?
  • 試乗コースでスポーツ自転車に乗る人の格好は、街中を歩く人と変わらない
  • 新宿中央公園で催された新宿バイシクルフェスタ。来場者の少なさが気になった
自転車関連の企業や団体が製品やサービスを紹介する、あるいは来場者に試乗などさまざまな体験をしてもらうイベントが行われています。そのうちの3つ(サイクルモード、埼玉サイクルエキスポ、新宿バイシクルフェスタ)に足を運んで思ったこと。それが今回のテーマです。






■10年の節目を迎えたサイクルモード

サイクルモードは昨年、10年の節目を迎えました。それまであった東京国際自転車展が、業界関係者をメインターゲットにした商談会であったのに対し、「日本最大の試乗会」を売りに、ユーザー(サイクリスト)向けをうたったことが新鮮でした。会場も幕張メッセということで(大阪で併催された年もあり)、広大な会場には多くの出展者が軒を連ねました。目玉となる試乗コースは長いものではありませんが、乗ってみたい人は何人もいるでしょうし、また、試乗する人自身が何台も乗り比べてみたいという希望があるでしょうから、これはこれでありかなと思います。






■3年目の埼玉サイクルエキスポ

年が明けた3月に、さいたまスーパーアリーナで催されたのが埼玉サイクルエキスポです。当初は地元のイベントとしての色彩が濃かったものの、3年目を迎えた今年は出展者も増え、エキスポ(博覧会)の名にふさわしい規模へと成長しました。それでもサイクルモードと比べればずっとコンパクトで、ひととおり見て回るだけなら1時間も掛かりません。ではその分ショボいのかというと、そんなことはありません。もちろん出展者数こそ半分ほどでしたが、地元埼玉に拠点を置くグラファイトデザインのように、こちらにのみ出展するブランドもありました。

なんといっても入場料が無料で(サイクルモードは当日1300円)、都心からのアクセスは時間の面でも費用の面でもサイクルモードより優れています。会場周辺にはショッピングモールのほか飲食店も多くあり、プラスアルファのお楽しみも盛りだくさん。そのおかげでしょうか、サイクルウェアを着込んだ本気モードの人は少なく、服装を見る限り街中と変わりません。地元率もとても高いように感じました。それこそ縁日感覚で楽しんでいます。

スポーツ自転車は初めてという人にとって、試乗コースが短かかろうが(サイクルモードの3分の1)、試乗車の種類や台数が限られようが、それは取るに足らないこと…。と認識を新たにした一日でした。

■今後に期待、バイシクルフェスタ

そして新宿中央公園で催された、先週末のバイシクルフェスタ。ここもにぎわっているかと思いきや、残念ながら僕が訪れた初日の入りは、ちょっと寂しいものでした。入場は無料でアクセスも優れているのですが、そもそも規模が小さく出展者数も少ないことに加え、会場が都会のエアポケットのような空間で意外と人通りが少なく、高層ビル街の外れゆえ、住んでいる人も少ないことが影響しているように思われました。

また、なにより事前の告知が足りなかったのではと…。主催が自転車専門誌を発行する出版社ということで他のメディアへの露出は限られていましたし、ステージで催されるイベントの、タイムスケジュールが発表されたのも直前でした。そのイベント自体はおもしろく興味深いものだっただけに、今後はより多くの人に知らしめることに力を注いでもらいたいものです。
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