今週セリエAにはピッチ外で2つの大きなニュースがあった。ひとつは2006年に発覚した大規模な八百長事件、俗に言うカルチョーポリに関しイタリア最高裁で判決が出たことだ。
当時ユべントスのCEOを務めていたルチアーノ・モッジ氏らが主犯格とされ、他にもイタリアサッカー連盟や審判協会の幹部らが事件に関与したと起訴された。
大スキャンダルに見舞われたセリエAからは多くのスター選手が去り、その影響は現在も残っている。未だイタリアサッカー界に暗い影を落とす事件だが、裁判所は関係者の多くを無罪とする判決を下した。
イタリアサッカー連盟のカルロ・タベッキオ会長は、この判決に立腹している。
「検察の主張は事実だと証明された。深刻な犯罪は実際に起こった。我々はそれを知っている」
一方セリエAに訪れた朗報は、財政難で存続が危ぶまれていたパルマに、買い手が見つかるかもしれないというものだ。
パルマは選手やスタッフへの賃金不払いで勝ち点を剥奪され、警備費用が払えないためホームスタジアムでの試合を中止するなど、このところ良くないニュースばかりが続いている。加えてジャンピエトロ・マネンティ会長がマフィアの資金洗浄に関わった疑いで逮捕され、これ以上悪いことなど起こりようがない状態だ。
そんな彼らにカナダの投資家グループが興味を持っていると報じられた。パルマのマッシモ・ゴッビは「グループの名前以外の詳細は聞いていない」としながらも、チームが正しい状態、あるべき姿に戻ることを期待せずにはいられない。
「順調に進むことを期待しよう。どういう手続きになるのかも知らないが、僕らはただ期待して待つだけだ」
投資家グループが本当にパルマを買収し、未払いになっている報酬7400万ユーロ(約95億7000万円)を支払えれば、取りあえず来季の4部降格は免れる。
《岩藤健》
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