【セリエA】財政難のパルマ、500万ユーロの資金援助を受けて3試合ぶりに試合を行う | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【セリエA】財政難のパルマ、500万ユーロの資金援助を受けて3試合ぶりに試合を行う

スポーツ 短信
【セリエA】パルマ対アトランタ(2015年3月8日)
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財政難でチーム消滅の危機がささやかれるパルマは、3月8日のセリエA第26節アタランタ戦で、久しぶりに試合を行った。結果は0-0の引き分けだったが、ファンはホームで試合が行われたことに満足しているだろう。

過去にはコッパ・イタリア3度優勝など輝かしい実績を持ち、中田英寿が所属したことで日本人にも記憶されている伝統のクラブが、苦境に立たされている。

パルマは1億ユーロ(約135億円)の負債を抱えているほか、未払いの税金も2000万ユーロ(約26億円)近くあると言われており、すでに選手やスタッフの給料は支払いが数カ月間滞っている。

2月22日にホームで行われるはずだったウディネーゼ戦は、スタジアムの警備費用が払えず無観客試合にしようとするも、選手や監督らが拒否して中止。アウェイのジェノア戦も行われなかった。選手からは「我慢も限界に達している」という声が聞かれる。

8日の試合も中止を心配されていたが、イタリアサッカー協会はリーグと協議した結果、今季終了までパルマが存続できるよう資金援助することで合意した。各クラブの同意を求めた決議でも参加20クラブ中16クラブが賛成に回り、さっそくリーグは動き出し、メディアを通じ説明した。

「パルマが今季終了まで戦えるよう、セリエAの他クラブが規律違反で支払った罰金を充てるのもひとつの案だ。このお金を各クラブに返すことはできない。過去には返したこともあるが、やはり連帯のためや緊急の理由のために使われるべきだと思う」

今回の決定でパルマには500万ユーロ(約6億5000万円)の資金が援助され、シーズンの残り試合はなんとか行えそうだ。しかし、それ以後のことはまったく目処が立っておらず、中止した2試合について放映権を持つテレビ局がリーグに損害賠償を請求するのではとも言われている。

《岩藤健》

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