【小さな山旅】 のんびりランチは低山の醍醐味…加波山(2) | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【小さな山旅】 のんびりランチは低山の醍醐味…加波山(2)

オピニオン コラム
この日のランチは持参したお弁当。ピクニック気分が味わえた。
  • この日のランチは持参したお弁当。ピクニック気分が味わえた。
  • 山頂付近でランチの準備を開始。まずは、温かい珈琲を淹れるために湯を沸かす筆者。
  • 登山道途中にある林道から見た筑波山。加波山から見るとこんな形に見える。
  • 登山道には、奇岩・大岩の姿も。厳かな雰囲気を醸し出している。
  • 頂上付近の神社から見た風景。ガスってはいるが、田園風景が心を穏やかにしてくれる。
  • 加波山神社の拝殿直下にある鳥居。神様の住む敷地の隅っこを、ちょっとだけお借りしてランチタイムに突入。
  • ズボラな筆者の山ランチ3種の神器。ガスカートリッジにバーナー、クッカー。大体これだけで済ませてしまう。クッカーが万能で便利。
  • 山で飲む珈琲はうまい。珈琲の利尿作用も気にしない。なぜなら、ここが低山だから?
今夏、脱・低山に挑戦した筆者は、高山の魅力に思う存分触れてきた。高い山から見る景色に感動し、長い距離を歩くことに達成感を得られた。それらは、いつも歩いている低山で味わえる感動と達成感よりも、格段に上のレベルにあった。

◆「のんびり、まったり」が低山の楽しみ方。

だが、低山がふと恋しくなる。低山、ていざん、テイザン。その言葉からして、何と牧歌的で悪意のない響きであろうか。高い山を登って得られる感動よりも、のんびりと長閑な里山を歩きたい。そして、山でのんびりとランチを食べたい。

そのような訳であるから、まだまだ高山を冬装備なしでも歩ける初秋の候ではあったが、筆者は低山をのんびりと歩くことを選んだ。

低山の山歩きでは、朝ものんびり、登山中ものんびり、山頂でものんびり。低山の場合は、大抵3時間もあれば登下山が可能であるから、少々予定とは違うことが起きても、時間的な余裕はたっぷりとある。

そのゆったりとした時間の流れの中で食べるランチの美味しさといったら、もう。カップラーメンやインスタントコーヒーが、有名なラーメン屋や喫茶店の味に化けるのである。

◆のんびりランチタイム

山頂に達し、神社巡りのような加波山での山歩きも半ばに差し掛かる。これから下山するというタイミングで、ランチの時間だ。この日のランチは、持参したお弁当だった。自然の中に身を置いて食べる食事は、何とも心を穏やかにしてくれる。気の置けない人と行けば尚更だ。その人が気の置ける人であるならば、それまで以上の関係を築くきっかけになるかもしれない。山でのランチは、それほどまでに特別なものである。

食後には持参したガスカートリッジとバーナーを使用して湯を沸かし、珈琲を淹れて飲む。初秋の低山とはいえ、少々平地からは高い場所なので、休憩中には肌寒さを感じる。インスタントコーヒーであっても、温かい飲み物は心身ともに温めてくれる貴重な存在だ。

さて、目的であった「低山でのんびりランチ」を堪能した筆者は、満足感と満腹感で満ち足りた気持ちになりながら、下山の途を辿る。そこに待っていたのは、まさかの「道迷い」であった。これもまた、低山の醍醐味…と言っていいものやら。
《久米成佳》

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