ジロ・デ・イタリアの勝負どころ、第19ステージのヒルクライム個人タイムトライアルで、マリアローザを着るナイロ・キンタナがコース途中で自転車とヘルメットを交換。コース状況に応じた対策だが、この効果もあってトップタイムをたたき出した。
距離26.85kmで争われたタイムトライアルレースは、スタートから7kmが平たん路。それを過ぎると高低差1500mを駆け上がる。そのため平たん路は高速巡航できるタイムトライアル専用バイクを使い、上り口でチームスタッフが用意する山岳用の超軽量バイクに乗り換えるのも作戦。
これはプロレースならよく見るシーンだが、キンタナはバイク交換と同時にヘルメットまで替えたのだから驚きだ。
スタート時に着用していたのは整流効果が高いエアロヘルメット。これを脱ぎ捨てると、通気性がよく軽量のヘルメットを装着した。「交換するときにわずかにタイムはロスするが、やはり上り坂では汗をかくので通気性のいいものを着用する方が有利だから」とキンタナ。
ちなみにルール上は問題ない。
《山口和幸》
page top