
米メディア『ドジャー・ブルー』は26日(日本時間27日)、「キケ、ドジャースのワールドシリーズ準備で露呈したトラジェクトマシンの限界を明かす」と題した記事を掲載。現在FAとなっているエンリケ・ヘルナンデス内野手が語った頂上決戦の舞台裏に迫った。
愛称「キケ」ことE・ヘルナンデスから、相手新人トレイ・イェサベージ投手に苦戦を強いられた理由が語られた。
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■「トラジェクトアーク」で再現できず
「トラジェクトマシン(正式名:トラジェクトアーク)」とは、近年MLB複数球団で採用されている最先端の打撃練習機器で、球速や回転数、回転軸、変化量など投球を限りなく正確に再現できる。同記事によると、ドジャースは直近2シーズンに渡ってこの機器を使用してきたという。
一方で、同機器には物理的な制限があり、腕の長さや肘から手首への可動、身体の傾きは再現できない。キケは、ワールドシリーズに臨むドジャースが新人イェサベージに苦戦した理由として、極端に高いリリースポイントが再現できず、対策が不十分になったことを明かした。落差のあるスプリットを武器にドジャースと対峙したイェサベージは、第1戦で4回4安打2失点5奪三振、第5戦では7回3安打1失点12奪三振で強力打線を翻弄。第7戦でもマウンドに上がるなど、脅威的な存在であり続けた。
MLB公式のデータサイト『Baseball Savant』によると、イェサベージの「アームアングル(地面に対する腕の角度)」は平均64.4°を計測。今季300球以上を投じた投手の中では、6番目に高い角度で投げ下ろすオーバースローだった。
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