
第86回優駿牝馬(オークス/GI、芝2400m)は25日、東京競馬場で行われる。
今年は桜花賞馬エンブロイダリーが2冠制覇にチャレンジ。対するは、桜花賞2着で阪神JF覇者アルマヴェローチェや、同3着リンクスティップ、同5着エリカエクスプレスなど、桜花賞敗戦組が女王に待ったをかける。
そんな中、牝馬2冠を狙うエンブロイダリーが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。
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■距離延長への不安材料
過去10年のオークスで、桜花賞馬の成績は【4.1.0.3】となり、5割の確率で2冠を成し遂げている。加えて、1番人気に支持されれば【3.1.0.0】でパーフェクト連対とデータ上は鉄板級の軸馬かもしれない。
しかし、同馬で一番気にかかるのが2400mへの距離延長だ。他のどの馬も未体験の距離で、条件は同じなのだが、血統面はいかにもマイル指向。父アドマイヤマーズは、現3歳が初年度産駒となるが、産駒デビュー以来、芝2200m以上は【0.0.1.6】で未勝利。好走のボリュームゾーンは1400~1600mで、マイルGI3勝の父の戦績を産駒にも色濃く伝えている。
祖父ダイワメジャーも、先週アスコリピチェーノが強い勝ち方を見せたように、産駒はマイル戦が主戦場。過去10年のオークスでは【0.0.0.5】の成績で、着順もすべて2桁に大敗。母系でどこまでカバーできるか、というところだが、母父クロフネも、過去10年では【0.2.2.3】と惜敗続きであり、突き抜けることは難しいのではないか。
■人気ほどの信頼度はない
そのほか、過去10年のオークスで前走上がり2位は【0.2.3.16】と勝ち切れておらず、このあたりもエンブロイダリーからはスピードに乗り勝ち切る、というマイルへの対応の高さがうかがい知れる。
近年のオークスは、桜花賞での成績がそのまま反映される傾向が強く、無下にできないのは承知の上だが、エンブロイダリーはいかにもマイル仕様に馬を作ってきたようなイメージが強く、血統面からも、必ずしも距離が延びてプラスとは言い難い。
データ上でも懸念点は多く、人気ほどの信頼度はないと考え、少なくとも「頭」勝負は避けたい。
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