
10年連続でポストシーズンを逃すなど、低迷が続いていたエンゼルス。現在の30球団となってからはワースト記録となっているが、今季から菊池雄星投手が加入するなど、オフシーズンには積極的に補強を重ねていった。
それが功を奏してか、現在(日本時間4月18日)ア・リーグ西地区で9勝9敗の3位、首位のレンジャーズとは2.5差と悪くない位置につけている。エンゼルスのここまでの好調の要因と今後への課題について触れていこう。
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■本塁打数はリーグ上位
まず大きなトピックとなるのが、チームの要であるスーパースターであるマイク・トラウト外野手の長打力だろう。昨季は怪我で早々に離脱、シーズン終了となったトラウトだが、今季はここまで18試合に出場すると打率.179、本塁打6、打点14、OPS.741という数字を残している。打率こそ低調なものの、本塁打はア・リーグ4位と上位にランクイン。故障さえなければ、ここからの打率上昇も十分に期待できるだけに期待はさらに高まる。
【動画】レイズ戦でのトラウトの2本塁打
さらに、ローガン・オハピー捕手、カイレン・パリス内野手、テーラー・ウォード外野手が本塁打5本とシーズンインから本塁打を量産しており、打線は好調な様子。チーム別本塁打ランキングでもドジャースとヤンキース(34本)というスター軍団に次ぎ、全体3位の30本とMLB上位に躍り出ているのだ。
■課題は投手陣
一方で課題は投手力だろう。先発、中継ぎ共に枚数不足とされた昨シーズンの穴を埋めようと、菊池雄星投手、カイル・ヘンドリックス投手、イアン・アンダーソン投手、ケンリー・ジャンセン投手など実績のあるベテランを中心に補強を重ねたが、ここまでの投手成績は芳しくない。
チーム防御率は4.76でMLBワースト3位。チームの被本塁打率に関してもワースト3位となるなど、「点を取っても取られてしまう」展開が続いていることがデータによってもわかる。開幕投手を務めた菊池も、ここまで4試合に先発して防御率4.13、0勝3敗と勝ち星に恵まれていない。しかしながら、QS3回としっかり試合を作っている点には注目したい。早期降板が多い昨今のMLB先発事情の中でも、毎試合6回以上を投げ3点前後にまとめ上げるゲームメイクの力はさすがといったところだ。
【動画】菊池雄星のレンジャーズ戦投球ハイライト
好調な打撃陣と、まだまだ本調子とは言い難い投手陣。両者が噛み合うことはなかなか難しいかもしれないが、若手のスター候補が続々と成績を残していることを考えれば、トラウトが1年間健康を維持し、投手陣の数字が向上すればア・リーグ西地区においてエンゼルスの躍進も夢ではないだろう。
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