
国際卓球連盟(ITTF)は10日、2028年のロサンゼルス五輪から史上初めて混合団体が追加となり、男女ダブルスの追加と合わせて計6種目が行われることを発表した。国際オリンピック委員会(IOC)の決定に対してITTFのペトラ・ゾーリング会長がコメントするなど、新たな改革案に意見が述べられている。
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■2023年から混合団体W杯が開催
IOCの理事会で決定されたのが、ロス五輪における卓球競技の種目変更。昨年のパリ五輪では男女シングルス、混合ダブルス、男女団体の計5種目が行われていたが、2008年の北京五輪から実施されてきた男女団体がなくなり、04年のアテネ五輪を最後になくなっていた男女ダブルスが6大会ぶりに復活。そして、新たに混合団体が追加されたことにより、計6種目での開催が決まった。
ITTFの公式サイトでは「2028年ロス五輪における混合団体の歴史的な採用を祝う」と題した記事を掲載。1988年のソウル五輪から10大会連続行われてきた卓球競技の改革を伝えている。
同サイトでは2023年12月に中国・成都で第1回が行われ、24年にも2年連続で実施された「ITTF混合団体W杯」について言及。「この革新的な競技形式は、男女選手が混合代表チームを結成し、男女の平等、統合、チームワークへの強いコミットメントを強調する」とその意義について述べつつ、「2028年ロス五輪での初開催は、世界中のファンを魅了した、包括的でダイナミック、そして戦略性にも富んだ競技を提供することが期待される」と3年後の初開催に向けて述べている。
この決定に対してITTFのゾーリング会長は「IOC理事会によるこの画期的な決定は、卓球界が経験してきた驚異的な勢いをさらに加速させるもの」と好意的に受け止めつつ、「私たちのビジョンと完全に合致する、新たな歴史的な節目となるでしょう」とコメントを寄せている。
日本は前回のパリ大会では早田ひな(日本生命)が女子シングルスで銅メダルを獲得し、早田、平野美宇、張本美和(ともに木下グループ)が組んだ女子団体で銀メダルを獲得した。男女のダブルスが復活し、新種目の混合団体が追加されたなか、2028年大会に向けてどのような強化を図っていくかは注目となる。
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