
投手復帰へ向けて調整を続けているドジャースの大谷翔平投手は7日(日本時間8日)、現在の状況や今後の予定などについて口を開いた。
また、デーブ・ロバーツ監督も8日(同9日)、ナショナルズ戦の試合前に「投手・大谷」に言及したが、復帰のタイミングについては慎重姿勢を崩さなかった。スポーツ専門局『ESPN』など米複数メディアが伝えている。
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■「球種やスピードに制限がかかっている」
一時中断していた投球練習を3月末に再開した大谷。ただ、キャッチボールやブルペンでの調整が中心で、ライブBPなど実戦形式のマウンドは踏んでいない。
そんな状況について、大谷は「右肘手術は自分にとって2度目なので、(投手復帰へ向けては)慎重に、しっかり考えながら進めることが大事だと思う」と自身の思いを明かした。
その上で「身体の状態は良いと思う。球種やスピードにはいくつか制限がかかっているが、それが解除されれば、遠くないうちに実戦形式のライブBPで投げられると思う。そこで自分の体がどう反応するのかを見てみたい」と前向きに話した。
現在許可されている球種は、基本的にファストボール系のみ。ブルペンでは肘への負担が大きいとされるスイーパーなどは投げておらず、持ち球を全部投げることが認められた段階で、ライブBPへの登板も検討される予定だ。
■「ショウヘイは不安を感じていない」
投手復帰へ向けて、コンディションに自信を見せた大谷。一方、ロバーツ監督は依然として慎重姿勢を崩していない。
「彼は実際、良い状態にあると思う」と認めつつ、「(投手としての調整を一度スローダウンしたことは)チーム全体での決断だったし、彼もレギュラーシーズン終盤から10月にかけて万全の状態でいることが目標だということは理解していると思う。我々は足並みをそろえているよ」とコメント。ただ、具体的な復帰時期については明言を避けた。
さらに「(投手復帰のプロセスに対して)ショウヘイは不安やフラストレーションを感じていないと思う。彼は今回が2度目の右肘手術だし、我々がそれを考慮し、長期的な視点に立っていることを分かっていると思うよ」と話した。
続けて「2度手術を行えば、“自分も1人の人間なんだな”と感じるだろう。そして、長期的な視点を持つことや、これから長く投げ続けることの大切さに気づくだろう。2度目の手術からの復帰なので、土台をしっかり整えて、それに対して自信を持つことが、彼にとっても重要だと思う」と持論を展開した。
ブレイク・スネル投手の負傷者リスト入りもあり、万全と見られていたドジャースの先発ローテーションは綻びを見せ始めている。ただ、その穴を埋めるために、大谷が急ピッチで仕上げることはないようだ。
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