
ドジャースの佐々木朗希投手が5日(日本時間6日)、敵地フィリーズ戦でメジャー3度目の先発登板に臨み、4回0/3を3安打1失点、4奪三振2四球と好投した。メジャー初勝利はならなかったが、チームの3-1の勝利に貢献した。米複数メディアが試合の様子を伝えている。
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■制球力向上の理由「フォームを修正」
1回にカイル・シュワーバー外野手とトレイ・ターナー内野手に連打を浴びて1失点。しかし、2回からは2イニング連続で三者凡退に仕留めるなど立ち直り、5回先頭のJ.T.リアルミュート捕手に四球を与え、ブライソン・ストット内野手に安打を許したところで降板となった。
白星こそ付かなかったものの、メジャー最長となる4回0/3を投げて、3安打1失点2四球4奪三振という好内容。スライダーは減少したものの、代名詞である速球とスプリットを軸にフィリーズ打線を翻弄し、奪った4三振はすべてスプリットが決め球となった。
これまでの2回の登板とは打って変わり、制球も安定した。この理由について、佐々木は「まずはフォーム的に良くなかったところ、コントロールを乱す原因だったところを探して、自分の中で改善ポイントがあったので、そこをうまく修正できたと思います」とコメント。具体的には「下半身の使い方というか、意識の仕方」と話し、強くなっていたインステップに調整を加えたと示唆した。
■相棒捕手「ミットを突き抜ける勢い」
この日バッテリーを組んだオースティン・バーンズ捕手は試合後、「マウンドに上がる前に、彼が私に『Let’s go』って言ったんだ。ああいうの、いいよね。試合に出て、真っ向勝負する姿を見るのはうれしかったよ」とし、試合前に佐々木の強い気持ちを察知していたと明かした。
投球内容については「何人かの打者は、まだスプリッターを見送ることができていた。でも、彼は非常にいいストレートを投げた。ゾーンの低めにビシッと決まった球もあり、私のミットを突き抜けるような勢いだった。ああいう投球が、彼にとっての理想だと思う。ストレートで丁寧にコースを突き、カウントを有利にする。そして、打者にプレッシャーをかけて、スプリットを意識させる。それが大事なんだ」と話した。
また、この日逆転2ランを放ち、ファンからの人気も高い“キケ”ことエンリケ・ヘルナンデス内野手は、佐々木について「注目の的になっていて、すごく話題になっている」とした上で、「もし、他の無名の選手が最初の2登板で苦しんだとしても、誰も大騒ぎなんてしないだろう。私は、彼は大丈夫だと思っているし、今日はそれを証明してくれた。1回や2回の悪い登板で慌てる必要なんてないよ」とし、今後に期待を寄せた。
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