30日、第55回高松宮記念（GI、芝1200m）が中京競馬場で行われる。
今年は、高松宮記念2年連続2着で悲願のGIタイトルを目指すナムラクレア、遅咲きの生粋スプリンター・サトノレーヴ、連覇を狙うマッドクール、春秋スプリント制覇がかかるルガルらが出走予定。
ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。
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■直近は3年間隔で大波乱
昨年は6番人気のマッドクールが勝利し、3連単5万8740円と、過去10年において4番目に低い配当になったが、近3年は5番人気以下の勝利が続いており、やはり波乱のGI。過去10年でもっとも荒れたのが6年前、3番人気のミスターメロディが勝利した2019年。2着に12番人気セイウンコウセイ、3着に17番人気ショウナンアンセムと入り、3連単449万7470円の超高額配当となった。3年後の2022年は8番人気のナランフレグが制し、2着に5人気ロータスランド、3着にブービー人気のキルロードが入り3連単278万4560円。それから3年後の今年、周期的には再び大反乱がおこるかもしれない。
過去10年の馬連の平均配当は7649円、馬単が1万6273円、3連複は15万4693円、3連単が84万912円をマーク。馬連は20倍台以下が5回で他は最低70倍台、馬単は万馬券5回と、いずれも大幅回収が見込める。過去10年で3番人気以内の馬が総崩れとなったのは1回だけなので、バッドは長く持っていいシーンだ。
■穴馬に共通するのは「血統」
1番人気は【1.1.1.7】で2016年のビッグアーサー以降、勝利なし。一方、2番人気は【2.5.0.3】複勝率70.0％、複勝回収値139と高値安定。1番人気で前走1着馬は3頭しかおらず【0.1.0.2】。2、3着は【0.0.0.4】で、5着以下【1.0.1.1】となっているが、2番人気で前走1着馬は【2.4.0.3】、残る1頭は2着で【0.1.0.0】と、ほぼほぼ前走勝ち馬。実績は申し分なく前走で負けてしまった馬は巻き返しを期待されて1番人気に推される傾向にあるようだが、有力馬の狙い目は前走でしっかり勝っている馬ということになる。今年、上位人気が想定されるサトノレーヴは例年の傾向だとやや危険な雰囲気も。
過去10回中5回で馬券絡みのある4～9番人気のゾーンでは、4歳馬は【1.0.0.10】と振るわないが、5、6歳馬が【3.2.2.39】と多数好走。このうち、前走が国内GIII戦で上がり2以内または上がり6位以下をマークして、勝つか0秒2差以内の負けに留めた馬に限ると【2.2.1.7】勝率16.7％、複勝率41.7％、回収値は単勝500、複勝222を記録する。厳しいペースを粘り込んだ逃げ・先行馬、強烈な追い込みを図り惜しくも敗れた馬が伏兵ゾーンにいるなら狙って損なし。唯一該当するカンチェンジュンガは妙味あり。
2桁人気馬は【1.1.4.84】で、好走馬6頭すべて共通するのが「父または母父がナスルーラ系」であること。また好走馬5頭は6歳以上の高齢馬だった。中京舞台で活きる血と、経験豊富な古豪に要警戒。母父ナスルーラ系のトゥラヴェスーラ、ウイングレイテスト、父ビッグアーサーのトウシンマカオは穴候補。
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◆著者プロフィール
シャト美（しゃとみ）馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。
