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世界には様々なゴルフツアーが存在する。
最高峰のゴルフツアーとして名高く、松山英樹や来季からは久常涼も参戦するPGAツアー、ヨーロッパを中心に行われるDPワールド・ツアー(欧州ツアー)、米下部ツアーであるコーン・フェリーツアーや日本の国内ツアーなど、行われるツアーによって選手のレベルやコースの難易度も変わってくる。
一般的にはPGAツアーを頂点に欧州ツアーが続き、その下にコーン・フェリーツアーや国内ツアーがあるといった位置づけだが、各ツアーの難易度は具体的にどの程度の差があるのか。
毎週更新される世界ランキングのフィールドレーティングと優勝者の平均獲得ポイントを参考に、各ツアーの差を探っていく。
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■海外とは程遠い国内ツアーのレベル
まず世界ランキングは、過去2年間に出場した大会で獲得したポイントの平均によってランク付けされる。また直近の大会成績を重視するため、獲得したポイントが14週後から減少していく。
各大会にはフィールドレーティングが設定されており、出場選手のパフォーマンスポイントの合計によって変動する。そのため、選手レベルが高い大会ほど多くポイントを稼ぐことができる。
2022-23年シーズンにおける、PGAツアー、欧州ツアー、コーン・フェリーツアー、国内ツアーの平均フィールドレーティングと、優勝者の平均獲得ポイントは以下の通りとなった。
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各ツアーのフィールドレーティングと優勝者の平均獲得ポイント比較
国内ツアーの平均フィールドレーティングは38.2269。この数値を見ると、PGAツアーは国内ツアーの約6倍、欧州ツアーは約3倍、米下部ツアーも約2倍も難しいということになる。
最新の世界ランキングを見てもその傾向は顕著に出ており、国内ツアーを主戦場とした日本選手の大半が100位以下。今季3勝を挙げ賞金王に輝いた中島啓太がようやく88位と、現状の国内ツアーが世界とは程遠いレベルにあることが改めてわかるだろう。
来季の国内ツアーは過去最低の年間23試合。今後世界との差はさらに広がってしまいそうだ。
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(G.Tsukamoto/SPREAD編集部)